何かとストレスフルな現代人。小さなストレスや疲労も、蓄積されると自律神経のバランスを崩して大きな不調を起こす要因となります。
『自律神経みるみる整う 魔法のヨガ』)実業之日本社)の著者で、You Tubeでも人気のB-lifeのトレーナー、Mariko先生に、おすすめのヨガポーズを教えてもらいました。
■自律神経が乱れると、あらゆる不調の要因に!
そもそも自律神経とは、呼吸や血液の循環、体温など、体の機能を調整するために、自分の意思とは関係なく24時間働き続ける神経で、昼間の活動時間に活発になる「交感神経」と、夜間、リラックスしているときに活発になる「副交感神経」の2つから成り立っています。そのときの状況に応じてこの2つがバランスよく働くことで、心身を健やかな状態に保っているわけですが、とりわけ現代人は交感神経が優位になって、そのバランスを崩しがち。
職場や学校での人間関係におけるストレスがあったり、多忙で不規則な毎日で疲れが溜まっていたり、栄養の偏った食生活を送っていたりすると、自律神経は乱れてしまいます。
自律神経が乱れると、不眠やだるさ、頭痛、イライラ、不安感などあらゆる不調を招きます。
■ヨガで自律神経を整える!
ヨガを行うと、体の緊張感が抜けてストレスが軽減され、睡眠の質が向上する効果が期待できますし、睡眠の質が上がると、朝スッキリ起きれるようになり、メリハリのついた規則正しい1日を送れるようにもなります。すると、自然と自律神経も整っていきます。 今回は、ヨガ初心者の方にも取り入れやすい3つポーズを紹介します。ヨガ特有の鼻から吸ってお腹を大きく膨らませ、口から細く長く吐ききる腹式呼吸で行いますが、この呼吸法をするだけでも、副交感神経が優位になり、自律神経が整いやすいです。
ヨガは心を落ち着かせて安らぎを与えてくれる効果があるので、日々がんばりすぎてストレスを抱えている方にこそ、ぜひ習慣にしてほしいです。
魔法のヨガポーズ1 柔軟性を高める!! 合蹠前屈のポーズ
股関節周りをほぐして、柔軟性を高めるポーズです。骨盤の歪みを整え、腰痛の緩和にも効果があるほか、ラックス効果やドックス効果も期待できます。
1.床に左右の足裏を合わせて座り、足先を両手で持ちます。このとき、骨盤を立てて背筋は伸ばし、できるだけ踵は体の方に引き寄せます。鼻から息を吸って、胸を開きます。
2.息を吐きながら上半身を前に倒します。股関節から二つ折りするようなイメージです。両腕も自然と前に伸ばし、脱力した状態で、ゆっくり5〜8回呼吸します。股関節や内腿、首はリラックスさせた状態で、腰回りを気持ちよく伸ばします。
魔法のヨガポーズ2 腰痛を緩和! ワニのポーズ
初心者におすすめのポーズで、腰にひねりを加えることで、腰痛を緩和するとともに、内臓機能を高める効果もあります。また、背骨や首、肩も伸びるので、姿勢改善も期待できます。
1.仰向けになって両腕を左右に広げ、左膝を立てます。
2.左膝を右側に倒して右手で押さえ、顔は左にむけます。この状態のままゆっくり5〜8回呼吸します。左肩が地面から浮かないように注意しましょう。
3.今度は、右膝を立てて左足は伸ばします。左側へ倒して左手で押さえる、顔は右に向けます。
魔法のヨガポーズ3 自律神経を整える!! キャットアンドカウ
自律神経は背骨に通っていますので、このポーズで背中や腰をほぐすことで、自律神経の乱れを整えます。内臓の調子を整えたり、呼吸機能を高めたりする効果も期待できます。
1.四つ這いになり、両腕は肩の真下に起き、膝は腰幅に開きます。足の指先は立てておきます。
2.口から息を吐きながら、背中を丸めて持ち上げます。両手でしっかり床を押し、顔はおへそをのぞき込みます。肩甲骨の間を上から吊り上げられているイメージです。
3.息を鼻から吸いながら、胸を前に出して背中を反らし、目線は斜め上へ。腰を反らしすぎないように注意しましょう。2〜3を3〜5回繰り返します。
がんばりやさんこそ、自分を責めることが多く、ストレスを溜めがち。今のままのあなたで十分素敵なので、ぜひ自信を持って前向きに、がんばりすぎずにヨガを少しずつ取り入れてみてください。習慣化することで、自己肯定力が高まるきっかけにもなるはずです!
撮影:千々岩友美(『自律神経みるみる整う 魔法のヨガ』/実業之日本社より)
※今コラムの内容は、一部、『自律神経みるみる整う 魔法のヨガ』)実業之日本社)より抜粋し構成しています
文/井口里江