「Why Japanese people!?」のフレーズでお馴染みの厚切りジェイソンさんは、IT企業役員と芸人の二刀流だけでなく、投資家としての一面も。約15年の投資経験を持ち、2年前には、“家族全員が一生安心して生活できるほどの資産”を増やして、FIRE(Financial Independence ande Retire Early=経済的自立と早期リタイア)を達成しました。
プライベートでは3姉妹のパパでもあるジェイソンさん。自他共に認める節約家なだけあり、お子さんにも小さいうちからお金について考える機会を作って、その大切さを教えているそう。
投資や節約を始める前にはまず、今の支出を可視化し把握することが大切だと、ジェイソンさんは言います。支出を減らす方法、お子さんへのお金の教育法、ご自身のこれからについてなどをお聞きしました。
■少しの我慢が豊かな未来を作ってくれるから
ーー節約について詳しく本の中で書かれていますが、一番取り組みやすい節約術はどんな方法ですか?
まず最初は、自分が月にいくら使っているのか把握するんです。そこから削れるものを削っていく方法をオススメします。固定費が一番削りやすいですね。例えば、通っていないジムや使っていないサブスクリプションはすぐ解約することができると思います。毎日パンやコーヒーを買う人は、それを週一にするだけでも違いますよ。
ーー確かに、コンビニに寄ると必要じゃないものまでつい買っちゃうことが……。
それこそ「塵も積もれば山となる」ですよ! 削りたくないものは削らなくていいけど、どこにいくらお金を使っているかを把握すれば、自分は“ああ、こんなにお金を使ってたんだ”と気づけるはず。
ーーなるほど。減らした分の支出を、投資に回していく方法がいいんですね。
投資に回す分のお金を考えたら今使えるお金が少し減ることになるので、その少しの我慢ができない人もいるでしょう。その我慢をデメリットだと感じる人がいるかもしれないけど、その我慢が将来、豊かな資産を生んでくれると考えたらどうでしょう? 僕は将来の安心や安定を選びます。
ーー投資に向いている人、向いていない人はいるのでしょうか?
向いてない人はいないと思いますし、どんな人も投資を始めたほうがいいと思っています。ですが、感情的になりやすい人は難しいかも。なぜなら、ワクワクを感じるための投資は危険も多いからです。今うまくいってるから、次は全額かけてみよう! というようなギャンブル性を求める人より、毎月コツコツ継続できる人ほど投資に向いていると僕は思います。
■子どもには、小さいうちからお金に対しての意識づくりを
ーージェイソン流・お子さんへのお金の教育法について教えてください。
僕の家では、子ども一人一人にメモ帳に書いた手作りの通帳を渡しています。お年玉などをもらうと、その口座に入金したことにして残高を確認させるんです。何か欲しい物ができれば、自分の残高を見てから商品の値段を引いて、本当に必要かを考えてもらう。
例えばジュースを買うときは、値段をいろんな店と比較して「こちらの店のほうが3円安い。3円だけじゃんと思うかもしれないけど、これが家族で年間1,000本飲む物だったら3,000円の違いが生まれる。10年で3万円になるよね」といったように。
ーー考えるきっかけを与える、と。お小遣いは渡していますか?
特にあげていないです。お小遣いをあげて好きなように使わせるのは、僕は逆効果になると思うんです。使うのではなく、持っているお金を増やすほうに考えをシフトしてほしいから。最近では、子どもから「それ高いじゃん」とか「ほかのスーパーで買えばもっと安いよ」と言われちゃいますね(笑)。
ーーさすがです(笑)。
とにかく投資をスタートさせるのは、若いうちからのほうが絶対に有利。娯楽で使う余裕がある人たちは、将来のために投資をしたらいいんです。中国には「木を植える最もいい時期は20年前である。次にいい時期は今である」ということわざがありますが、まさにこの通りだと思います。
ーー現在はIT企業役員と芸人を両立されていますが、今後の働き方についてはどのように考えていますか?
未来のことは特に意識していませんし、決める必要もないと思ってます。今はやりたいことをやっているだけですね。もしこの先、新しくやりたいことができて、仕事が足枷になってしまうことがあるならやめてもいいとは思ってます。でも今はこの働き方でいいかなと。
最後に…Why Japanese people!? なんで投資を始めないんだ!? 最初は大したことないじゃんって思うかもしれない、でもいつかは絶対、大したことになる。