皆さん、「ものもらい」って聞いたことありますか? 日本医師会のホームページによれば、「まぶたの急性化膿性炎症」のことで、医学的には麦粒腫(ばくりゅうしゅ)と呼ぶ、いわゆる「まぶたが腫れる」症状のこと。
なのですが、「それって“めばちこ”でしょ」とか、「“めいぼ”じゃないの? 」なんて思われた方もおられると思います。この麦粒腫、身近な病気ということもあって、日本全国さまざまな呼び方がされる病気なんだそうです。
例えば、筆者の両親は関西出身なので、実家では「めばちこ」と呼んでいます。一方、静岡県出身の妻は、「ものもらい」。同じ病気のはずなのに呼び方が違うって、なんだか面白いですよね。どんな地域でどんな呼ばれ方をしているのか、ついつい調べたくなってしまいます。
気になってググってみたところ、おそらく同じようなことを考えたのであろうロート製薬さんがすでに調べていたようで、「ものもらいMAP」というサイトを発見しました。
このサイト、エリア別、年齢別、男女別でどの呼称をする人がどのくらいいるのかという「使用率」を調べられるサイトで、おおよそ1万件のデータを元に作ったそう。なんだかすごいサイトですが、尊敬の念を込めて言わせてください。誰得なのよ……!?
ということで今回はこちらのサイトを元に、名称別の使用率が高い県、TOP3をそれぞれ紹介していきたいと思います。
ものもらい
1位:神奈川県91%
2位:千葉県89%
3位:埼玉県89%
東日本中心ですが、西日本でも広く使われている「ものもらい」。「ものをもらうと治る」という過去の迷信から生まれた名称なんだそうです。
めばちこ
1位:大阪府91%
2位:兵庫県90%
3位:奈良県88%
関西を中心に広がる「めばちこ」。語源は「目をパチパチする」ことに由来する説などがあるそうですが、正確には分かっていないそうです。
めいぼ
1位:徳島県79%
2位:山口県63%
3位:宮崎県62%
「目+いぼ」が語源と思われる「めいぼ」。ストレートですね。徳島、山口、宮崎など西日本を中心に使われている呼び名だそうです。
めんぼ
1位:岐阜県51%
2位:愛知県48%
3位:三重県31%
「めいぼ」の派生形と見られる「めんぼ」。特に愛知、岐阜など東海地方での使用率が高いようですね。
めぼ
1位:広島県70%
2位:三重県37%
3位:愛媛県33%
さらに「めいぼ」の省略形と目される「めぼ」というものまであります。「めいぼ」が全国に与えた影響は計り知れないところがありますね……。
めっぱ
1位:北海道63%
2位:群馬県30%
3位:秋田県6%
北海道を中心に広がっているという「めっぱ」。青森、秋田など東北地方でも確認されているようです。
めもらい
1位:石川県68%
2位:長崎県55%
3位:福井県37%
石川・福井県を中心に、北九州でも見られるのが「めもらい」。地図で見ると飛び飛びで伝播しているあたりがユニークですね……。
ばか
1位:宮城県59%
2位:岩手県27%
3位:山形県19%
なんともストレートな表現がこの「ばか」。思わず「ばかやろー! 」と言いたくなっちゃう気持ちを素直に表現したもののようですね。
ということでいかがでしたか。皆さんが使っている呼び方は、こちらに入ってましたか? 他にも「めんぼう」「おひめさん」などなど、色々な呼び方があるそうなので、もし気になったら周りの人に呼び方を聞いてみてはいかがでしょう。