エステーは9月7日、夏の終わりから本格化する秋花粉シーズンに向けて、Withコロナ時代の「ニューノーマル"秋花粉"対策ガイド」を公開した。花粉原因物質研究の専門家である埼玉大学大学院理工学研究科・工学博士の王青躍教授が監修している。
-
ニューノーマル"秋花粉"対策ガイド
秋花粉は、スギなどの春花粉と比べると認知度が低い。そこで同ガイドでは、秋に飛散量が増えるイネ科やブタクサなど草本類の花粉の基礎情報、春花粉との違い、「隠れ秋花粉」のリスクや対策方法を図解で解説した。これまで注目度が低かった秋花粉になぜ今注意すべきなのか、地球温暖化などの長期トレンドとWithコロナのニューノーマルな生活スタイルの変化の2つの側面からまとめている。
秋花粉症は、スギ・ヒノキなどの春の花粉が飛び終わった後、初夏にピークを迎えるイネ科の花粉、8月上旬から飛散が始まるブタクサ、ヨモギなど草本類の花粉が主な原因であるという。日本での注目度は低いが、大規模な草原が広がるヨーロッパや北米では社会問題化しているとのこと。
春のスギ・ヒノキなどの樹木花粉と草本類の花粉は、アレルギーの原因物質となるタンパク質の構造がよく似ており、「共通抗原性」がある。スギ花粉と秋の代表的な花粉であるブタクサ花粉では、約75%が共通抗原性を持っていることも研究で指摘されており、理論上、スギ花粉症のうち4人に3人がブタクサ花粉症の可能性があるとのこと。
毎年秋に不調を感じる人は、草本類の花粉症を発症していることも考えられるため、秋の花粉も対策をしっかりとすることが大切という。
同ガイドでは、春花粉とは違う秋花粉の特徴についても解説。飛散距離・飛散時期などの春花粉との違いから、不規則で予測ができない「秋花粉リスク」について、比較イラストとともにまとめた。
-
秋花粉とは/春花粉との違い
また、長期トレンドとニューノーマルとして、秋花粉に注目する7つの理由についてもイラストとともに解説。現在、地球温暖化・水害・都市の緑地化などが、秋花粉の原因となるイネ科やブタクサなどを増殖させているという長期トレンドに加え、ニューノーマルな生活で、より秋花粉を取り込みやすい状況にもなっているという。
-
長期トレンドとニューノーマル
「秋花粉飛散マップ」は、花粉が飛散しやすい場所についてまとめたもので、自宅付近での花粉に対する注意ポイントを解説した。在宅勤務や外出自粛の影響から自宅で過ごす時間が多く、花粉へのガードが緩くなる状況となっているが、秋花粉は家の近所、子供の遊び場である公園など、より生活範囲に近い範囲で繁殖・飛散している可能性があるという。広範囲に飛散する春の花粉と比べ、秋花粉はホットスポットを避ける工夫ができるのが特徴であるとのこと。
-
秋花粉のホットスポット
秋花粉の特徴を踏まえた対策方法についても紹介。一般的な花粉対策グッズを秋も活用することはもちろん、在宅時間が長い現在、快適に過ごすための「家ナカ花粉」の対策についても解説している。
-
花粉対策の基本
これらの情報は、いまだ認知度の低い秋花粉についての基礎情報、対策方法を生活者に提供するため、同社の情報発信サイト「くらしにプラス」でも公開している。