チューリッヒ保険会社は8月17日、「あおり運転実態調査」の結果を発表した。調査は7月16日~20日、1週間に1回以上運転している全国のドライバー2,230名を対象にインターネットで行われた。なお、同調査は今年で4回目。

  • あおり運転をされた経験

    あおり運転をされた経験

はじめに、あおり運転をされた経験を尋ねたところ、50%のドライバーが「ある」と回答。また、76.4%が「あおり運転を受けないよう注意して運転している」としており、安全運転、あおり運転防止に対する意識の高さがうかがえる結果に。

また、2020年6月末施行の「あおり運転の厳罰化により危険運転が減少すると思いますか?」と質問したところ、64.7%が「(どちらかというと)減少すると思う」と回答。他方、「減少しない」(35.3%)と回答したドライバーに対し、その理由を尋ねると、「危険な運転をする人の心理や行動は変わらないと思う」(67.3%)が断トツに多く、次いで「衝動的にあおり運転をすることを抑制するのは難しいと思うから」(43.8%)、「罰則の厳しさが十分ではないと思うから」(39.9%)と続いた。

  • ドライブレコーダーを利用している理由

    ドライブレコーダーを利用している理由

ドライブレコーダーの利用状況については、49.9%が取り付けているとのこと。また、「ドライブレコーダーの普及によりあおり運転が減少すると思いますか?」と聞くと、73%が「減少すると思う」と回答し、ドライブレコーダー普及への期待がうかがえる結果に。

ドライブレコーダーを利用している理由としては、「事故発生時に自分が不利にならないようにするため」(84%)が最も多く、次いで「言いがかり対策として、あおり運転の加害者にならないようにするため」(47.5%)、「あおり運転にあわないようにするため」(37.0%)と続き、一方、ドライブレコーダーを取り付けていない理由としては、「購入したいがコストがかかるため」(67%)が断トツに高かった。

  • あおり運転に遭遇した時に受けた被害

    あおり運転に遭遇した時に受けた被害

次に、あおり運転に遭遇した時に受けた被害について聞いたところ、「あなたの自動車に激しく接近し、もっと速く走るように挑発してきた」(76.5%)が断トツのトップに。次いで「車体を接近させて、幅寄せされた」(25.3%)、「前方を走る車に、不必要な急ブレーキをかけられた」(20.3%)と続いた。

あおり運転を受けたときの対処法については、昨年2位だった「何もしなかった」(38.3%)がトップに。次いで「道を譲った」(36.0%)、「他の道に逃げた」(14.5%)と続き、前年同様「やり過ごす」対応をとったドライバーが目立つ結果となった。

  • あおり運転をされたきっかけと考えられる運転行動

    あおり運転をされたきっかけと考えられる運転行動

また、あおり運転をされたきっかけと考えられる運転行動を教えてもらったところ、1位「追い越しをした」(25.6%)、2位「スピードが遅かった」(21.4%)、3位「車線変更をした」(15.4%)と、スピードや進路変更にまつわる行為が上位に。

そこで、あおり運転をされないように工夫していることを聞くと、昨年同様に「車間距離をしっかりとる」(55.5%)が最も多く、次いで「急な割り込みをしない」(35.3%)、「ウィンカーは早めに出すようにしている」(33.8%)、「不用意にクラクションを鳴らさない」(32.3%)と続き、周りのドライバーを気遣い、刺激しない運転を心がけている人が目立つ結果となった。