夏の日差しが厳しいこの時期、今が旬の夏野菜がおいしい季節です。太陽の光をいっぱい浴びて育った夏野菜には、おいしさや栄養が詰まっていて、夏を元気に乗り切るために欠かせない食材です。8月31日は「野菜の日」です。今回は美容や健康にも嬉しい夏野菜料理をご紹介しましょう。

夏野菜は栄養たっぷり

きゅうり、トマト、とうもろこし、ゴーヤ、ナス、ピーマン、モロヘイヤなど6~9月にかけて主に夏に旬を迎える野菜は夏野菜と呼ばれ、水分をたっぷり含んでいます。体温を下げるだけでなく、ビタミン類も豊富に含んでおり、体調を整える作用も期待できます。 鮮やかな色も特徴ですが、トマトには、赤い色に含まれるリコピンに抗酸化作用があるといわれています。老化防止にも役立ち、また、疲労物質である乳酸を除去する作用のある、クエン酸も多く含まれています。夏バテを起こしてしまいがちですが、疲労回復効果が期待できます。

また、きゅうりは、95%水分でできています。体を冷やす作用があり、カリウムも多く含まれていますので、むくみの解消にも役立ちます。

ねばねば成分が特徴のモロヘイヤは、エネルギー代謝を促す、ビタミンB1も多く含まれています。疲労回復に役立ち、体力を消耗しやすい夏に、ピッタリの野菜です。

夏野菜はダイエットにおすすめ

夏野菜は、かさのわりには低カロリーのものが多く、ダイエット中でも取り入れやすい野菜です。いろどりがよく、見た目や食べ応えにも満足感が持てる便利な食材です。人間にとって必要な水分が補えると同時に、暑い夏に不足しがちなビタミン類、ミネラル類もたっぷり含まれており、おすすめの食材です。

ビタミンB群は、ダイエットに欠かせない栄養素です。代謝を高める作用があり、ビタミンB2は脂肪の代謝に役立ち、ビタミンB1は糖質の代謝に作用し、ビタミンB5はたんぱく質の代謝に関わっているといわれています。効率よくエネルギーを消費するためにも、毎日摂りたい栄養素です。

3皮ごと食べるのがおすすめ

抗酸化作用のあるビタミン類は、特に表面の皮の近くに多く含まれているといわれています。皮のまま食べられる野菜類であれば、表面をよく洗って、そのまま食べるのがおすすめです。皮を剥く場合も、かたい部分をとるようにして、すべて取り除いてしまわないように注意するとよいでしょう。β―カロテンやリコピンなどは、油を使って、一緒に調理することで、栄養の吸収率が高まるといわれています。オリーブオイルをかけて食べたり、炒め物や揚げ物など油を使用して、加熱調理する方法がおすすめです。

夏の暑さにも負けない栄養たっぷり南蛮漬けを食べよう

夏は、屋内と外の温度差による自律神経の乱れや質のよい睡眠がとれていないことや、水分、ミネラルが足りなくなったり、食欲がなくなって栄養不足になったりすることも、夏バテの原因といわれています。水分が豊富に含まれ、紫外線から体を守る成分も含む夏野菜を取り入れた、南蛮漬けレシピをご紹介しましょう。

夏野菜たっぷり南蛮漬け
<材料>2人分
あじ(皮つき3枚おろし)  中2尾
カラーピーマン 黄、赤薄切り 各1個
ズッキーニ 短冊切り     1/3本
玉ねぎ 薄切り        1/4個
セロリ 薄切り       小1/2本
ミニトマト          適量
塩              少々
片栗粉            適量
揚げ油            適量
・酢             60ml
・砂糖            大さじ1
・柑橘系の果汁        30ml
・みりん           大さじ1と1/2
・薄口しょうゆ        大さじ1
赤唐辛子輪切り        1本分

<作り方>
1:あじは一口大に切り、塩を振っておく。
2:酢と砂糖を合わせて鍋で加熱し、沸騰直前で火から外して混ぜ、砂糖を溶かして粗熱をとっておく。レモン、かぼすなど柑橘系の果汁、みりん、薄口しょうゆ、赤唐辛子を加えて、保存容器に入れておく。ズッキーニ以外の野菜を加えて漬け込んでおく。
3:サラダ油を鍋に熱し、170度くらいになったら、ズッキーニを入れて素揚げし、油をきっておく。1のあじに片栗粉をまぶして、カリッと揚げて、油をきっておく。
4:2に、3のズッキーニとあじを加えて混ぜ合わせ、冷蔵庫で30分以上冷やしたら、できあがり。

<ポイント>
夏野菜のいろどりもよく、さわやかにいただけるメニューです。魚のたんぱく質とお野菜類のビタミン類をいっしょにとれ、常備菜としても便利な1品です。しっかり食べて暑い夏を乗り切りましょう。