フルーティストであり、モデルのCocomi(20)が、明石家さんま企画・プロデュースの劇場アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』(6月11日公開)で声優に初挑戦し、映画デビューを果たした。根っからのアニメファンで、中学生の頃には声優の養成所に通っていたというCocomi。初挑戦ながら声優としての実力にさんまは驚いたという。
本作は、漁港の船に住む訳あり母娘・肉子ちゃんとキクコの秘密がつなぐ奇跡を描いたハートフルコメディ。「普通が一番ええのやで!」が口癖という、底抜けの明るさでパワフルに生きる肉子ちゃんと、多感な年頃である小学5年生のキクコ。2人が精一杯生きる愛おしい姿に、笑って泣けて、そっと勇気をもらえる物語だ。
肉子ちゃんの声を大竹しのぶ、娘・キクコの声をCocomiが務め、花江夏樹や下野紘、吉岡里帆、マツコ・デラックスらも声優として参加。そして、『ドラえもんのび太の恐竜 2006』(06)、『海獣の子供』(19)の渡辺歩氏が監督を務め、圧倒的クオリティと世界観で多くのファンを持つSTUDIO4℃がアニメーション制作を手がけた。
大竹、渡辺監督とともにインタビューに応じたさんま。Cocomiをキクコ役に推薦した背景として、5年前のCocomiとの約束を明かした。「Cocomiちゃんが15歳のときに声優の学校に通っていて、その時に(僕は)『漁港の肉子ちゃん』と出会い、ひょっとしたらアニメで、というのがよぎり、『Cocoちゃん、声優の学校に行ってるんやったら、今度俺アニメ作るから、主役ね』と冗談で言っていたんです」。
その後、Cocomiが芸能界で活動をスタートさせ、仕事をオファーできる状況に。主役として大竹がすでに決まっており、「大竹さんが引っ張ってくれるから大丈夫だろう」との思いもあり、「Cocomiちゃんと約束してるねんけど」と監督に提案。「『Cocomiさんの声を聞かせてもらいましょう』ということになり、監督やほかのプロデューサーは話題性があるという考えもあったと思いますが、第一声を聞いたら『鳥肌立った』『優しい声でいい』と感動の声が上がったんです」と、そこでCocomiの起用が決まったという。
監督も、Cocomiの第一声を聞いたときの印象を「全然お世辞ではなく、少女の持つちょっとしたブレや儚さを感じたので、この声を大事にしたほうがいいと感じました」と振り返る。