労務行政研究所は5月12日、東証1部上場企業を対象とした「2021年度 新入社員の初任給調査(速報)」の結果を発表した。東証1位部上場企業2,135社のうち、2021年4月12日までに回答のあった210社を集計した。

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21年度初任給、74.3%が「全学歴据え置き」

2021年度の初任給の改定状況を調べたところ、「全学歴据え置き」とした企業は74.3%で、前年度の58.5%と比べて15.8ポイント上昇した。一方、「全学歴引き上げ」は17.1%と、前年度の32.9%から15.8ポイント低下した。

産業別にみると、製造業は22.5%が「全学歴引き上げ」としたのに対し、非製造業は11.1%にとどまり、製造業が非製造業を11.4ポイント上回る結果となった。

  • 初任給の改定状況

学歴別の初任給水準(全産業)をみた場合、大学卒(一律)21万3,003円、大学院卒修士22万9,759円、短大卒18万3,680円、高校卒(一律)17万2,049円。前年度からの上昇率(同一企業)は、大学卒(一律)0.3%、大学院卒修士0.2%、短大卒0.3%、高校卒(一律)0.3%となった。

学歴別の初任給改定状況をみると、大学卒(一律)では「据え置き」が76.6%を占め、「引き上げ」は23.4%にとどまった。大学卒(一律)の引き上げた場合の上昇額は、「1,000円台」が38.9%で最多。次いで「3,000円台」が22.2%、「1~1,000円未満」が16.7%と続き、平均上昇額は2,298円となった。