そろそろ、初めてのお給料日だという新社会人の方も多いのではないでしょうか。

今回は、初任給の平均額と、最初に知っておきたいお給料の使い道について、お伝えします。

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初任給の平均額はいくら?

日本経済団体連合会と東京経営者協会が共同で調査した2020年3月卒「新規学卒者決定初任給調査結果」の概要によると、初任給の平均額は以下の通りです。

大学卒
・事務系:218,472円
・技術系:217,864円

短大卒
・事務系:184,318円
・技術系:186,272円

高校卒
・事務系:171,955円
・技術系:173,939円
・現業系:172,080円

注意したいのは、これは支給額であり、実際にはここから税金や社会保険料を引いたものが手取りとして受け取る額になる、という点です。

支給額とご自身が実際に手にする手取り額の違いに、最初は驚かれるかもしれません。

まずは給与明細をしっかり確認して、どんなものがいくらくらい引かれているのかを確認してみましょう。

ちなみに、住民税は前年度の所得に加算されるため、1年目は課税されません。

2年目以降はさらに住民税が追加で引かれることを覚えておくといいですね。

貯蓄目標は生活費3カ月分

お給料の使い道として、選択肢にあがるのが「貯蓄」です。

とはいえ、毎月どれくらいの貯蓄をすればいいのか、迷うかもしれません。

貯蓄は目標がないと、なかなか継続することは難しいものですが、会社に入ったばかりで具体的な目標を設定しづらく感じる場合もあるでしょう。

そんな方は、まず生活費3カ月分を目標に掲げてみてはいかがでしょうか。

なぜ生活費の3カ月分かというと、転職や独立など、自己都合により会社を退職した場合、3カ月の給付制限が設けられ、その間は「失業手当」の給付を受けられないからです。

「入社したばかりで辞めることを考えるの?」と思われるかもしれませんが、何が起こるか分からないのが人生です。

自分の人生の選択を「お金がないから」を理由に決めることのないよう、自分の選択肢を増やすための貯蓄をまずは第一目標としてみてもいいのではないでしょうか。

この目標を具体的な数値目標にするには、自分が生活するのに1カ月でどれくらいのお金が必要かを把握する必要があります。

細かく支出を記録する必要はありませんが、ざっくりと1カ月の支出を把握することからはじめてみてください。

自己投資がしやすい時期を逃さない

人生の選択を増やすための貯蓄は大切ですが、自分にとって価値あるお金の使い方を知ることもとても大切です。

一般的に20代は時間やお金の使い方の融通がききやすいので、自己投資がしやすい時期だといえます。

時には、「失敗した」と思う使い方をしてしまうこともあるかもしれません。でも、それも貴重な経験です。リカバリーする時間はたくさんあるのが新社会人のみなさんです。

どういうお金の使い方が自分にとって価値あるものなのかは使ってみなければ、わかりません。だからこそ、ただ使うだけではなく、使ってみてどう感じたかを振り返る機会を持つことを大切にしていただきたいです。

貯めるお金と使うお金のちょうどいいバランスを見つけるのはすぐには難しいかもしれません。まずは仮で一旦貯蓄額を決めてみて、無理がないかを定期的に見直し、少しずつ自分に合ったお金の貯め方・使い方を見つけていきましょう。

新生活をスタートさせた今、環境に慣れることに忙しかったり、何かと物入りだったりで、なかなかお金のことを考えるところまで手が回らないかもしれません。

ただ、環境が変わるときは新しい習慣を取り入れるチャンスでもあります。

今、財形貯蓄や定期預金などを利用して先取り貯蓄を仕組み化しておけば、負担感なく貯蓄を習慣化することができます。

ぜひ、できるところから取り組んでみてくださいね。