帝国データバンクはこのほど、2020年度(2020年4月~2021年3月)の飲食店事業者の倒産動向向について、集計・分析した結果を発表した。対象は、飲食事業を主業とする事業者(法人・個人事業者)で、法的整理かつ負債1,000万円以上。
2020年度は過去3番目の倒産件数
2020年度における飲食店事業者の倒産は715件発生。2年連続で700件を上回り、過去3番目の倒産件数となった。月別にみると、6月が90件で最多、次いで7月が89件、4月が75件、3月が74件と続いた。なお、弁護士事務所や裁判所の業務縮小などの影響があった5月と、感染拡大第3波発生以降で営業時間短縮の協力金の効果などがあった12月以降は、前年度を大きく下回った。
業態別では、「酒場・ビヤホール」が183件(構成比25.6%)と最も多く、2019年度を上回り2000年度以降で最多を記録。以下、「中華・東洋料理店」が99件(同13.8%)、「西洋料理店」が92件(同12.9%)、「日本料理店」が67件(同9.4%)と続いた。
負債規模別にみると、「5,000万円未満」が562件(同78.6%)でトップ。次は「5,000万円~1億円未満」が76件(同10.6%)と、6年ぶりに構成比が1割を上回った。