プラスとセーラー万年筆からこのほど、文房具の新ブランド「ancora(アンコーラ)」が誕生した。3月26日には東京・銀座でカスタマイズ万年筆やインクブレンドなどが体験できるリアルショップ「アンコーラ銀座本店」(東京都中央区)をオープン。"文房具の愉しさと、出会う場所"にさっそく行ってみた。
手書きの魅力・価値を再発見するブランド
ブランド名のアンコーラは、「再び・もう一度」を意味するイタリア語から命名された。デジタルの時代だからこそ自分の字で「書く」、思いをこめて「描く」ことの魅力・価値を再び見直したいという思いを込めたという。コンセプトは「カスタマイズ」と「ギフト」だ。
アンコーラ銀座本店は、外堀通りの路面店。明るい店内には、文房具がずらり。色鮮やかなインクボトルのディスプレイなど、文房具通ならずとも胸がときめく空間となっている。
万年筆とインク、カード、便せん、封筒、ガラスペン 、画材、色鉛筆、ノート、レポートパッド、スケッチブックなど約600アイテムを展開。「ここでしかできないことをぎゅっと濃縮しています」とプラスのコーポレート本部コーポレートコミュニケーション部 副部長で広報・宣伝部 室長の藤原純子さんは話す。
自分だけの文房具をつくる3つのカスタマイズ体験
そんなここでしかできない体験の一つが、「自分だけ」の製品をつくるサービス。オリジナルの万年筆、好みの色のインクブレンド、パーツが選べるスケッチブックに出会える。
20万通りの組み合わせから選ぶオリジナル万年筆
「アンコーラ My万年筆」(3,850円)は、蓋やボディなど5種類の樹脂パーツ(10色)と金属パーツ(2色)を選べる。組み合わせは20万通り。セーラー万年筆の「プロフィットJr.」をベースに、ペン先にはアンコーラオリジナルの柄が入る。
選んだパーツはその場でスタッフさんが仕上げてくれるので、オリジナルの箱に入れて持ち帰ることができる。
インクは144色を常設、好みの色のブレンド体験も
鮮やかな144色の瓶入りカラーインクは、店舗限定カラーや海外で展開する特別カラーなどもそろう。試筆台が用意されており、常に全色の試筆サービスに対応している。
さらに好みの色を極めたい人には、希望のイメージに合わせてオリジナルカラーを調合してもらえるイベント「インク工房」(完全予約制、3,300円)がおすすめ。
全国にファンがいるセーラー万年筆の人気インクブレンダー・石丸治さんが、まるでカクテルをつくるようにインクをつくり上げてくれる。
自分仕様につくれるスケッチブック
「アンコーラ Myスケッチブック」(1,320~4,070円)は、5色の表紙カラー、3色のリング、4種類の中紙を各3サイズから選んでカスタマイズできる。
こだわりのスケッチブックは、新しいことを始められそうな予感がいっぱい。使い終わっても中紙だけ購入できるから、長く愛用できる。
さまざまなシーンで活躍しそうな文房具のギフト
贈り物や自分へのご褒美を演出するラッピングサービスも充実。ブランドの世界観を表現した箱や包装紙、紙袋が用意されている(無料)。ギフトカードも好みのデザインを選ぶことができる。
店内は、限定品の宝庫でもある。12カ月分の「誕生石×誕生花の万年筆」(各2万4,200円、開店時は4月~6月までの3カ月分を発売)、サテンのドレスとタキシードをイメージしたホワイト&ブラックの「夫婦万年筆」(4万2,900円)、銀座をイメージしたエレガントな「プロフィット/プロフェッショナルギア 銀座ブラック」(4万1,800円)など、誰かに贈りたくなるような万年筆が並ぶ。公式サイトでのEC販売も開始されたのでそちらもチェックを。
ギフトを贈る際、万年筆などの筆記具にノートや原稿用紙などを添えるのも粋だ。上質な書き心地が特長の「紳士なノートの紙の原稿用紙」(440円~528円/日本ノート)や人気イラストレーターmizutamaさんとコラボした万能プランニング用紙「プロジェクトペーパー×mizutama」(429円~528円)など、一つひとつに個性が光る。店内をぐるりと歩けば、ギフトにぴったりな組み合わせが生まれそうだ。
仕事と文房具は切っても切れない関係。ここでの文房具との出会いを、仕事の原点である「書く」「描く」ことに立ち返るきっかけにしてみてはいかがだろうか。
また、昇進祝いや歓送迎会のプレゼントなど、ビジネスシーンで誰かにギフトを贈る機会は多いもの。とっておきの文房具ギフトが見つかる場所としても重宝しそうだ。