ありそうで、ない。食材をテーマにしたさまざまな“商品”を生み出す架空のスーパー「スーパーマーケットカカム」をご存じですか?

  • 白菜のおくるみ(スーパーマーケットカカムより)

こちらは、ツイッター(@superkakamu)で55万件を超える「いいね」が集まった「白菜のおくるみ」。まるで今畑で収穫されたかのように、赤ちゃんがすっぽりと白菜に収まっています。

このツイートには、「なんて可愛い白菜！」「今年の冬はしっかり寒いから、この子の甘味もしっかり育ちますね」「ほ、ほしい….どこで手に入るのか…」などの声が寄せられ、大きな話題となっていました。

しかしこのおくるみ、実際に販売されている商品ではないのです。そんな、食材をテーマにしたさまざまなアイデアを生み出しているのが、「スーパーマーケットカカム」というウェブメディアです。

  • ぶどうを味わうワイングラス(スーパーマーケットカカムより)

  • タマネギの小皿(スーパーマーケットカカムより)

フフッと笑えるユニークな商品がずらっと並ぶ、この架空のスーパーを運営するのは、店長・カカムマサナリさんと副店長・カカムユウキさん。お二人は兄弟です。

2017年にオープンした「スーパーマーケットカカム」はお二人のアート活動で、「りんごは赤い」「レモンはすっぱい」といった、食材にまつわる人々の記憶をもとにアイデアを発案しているのだとか。

たとえば、こちらの「スイミンのレシピ」。

  • スイミンのレシピ(スーパーマーケットカカムより)

食パンのフカフカで柔らかい感触の記憶と、バターやチーズなど食パンの上にいろいろな食材が乗っているという記憶に注目して作られたベッドです。そこに乗せる食材によって、寝る人の「スイミン」が変わっていくというアイデアになっています。

  • スイミンの野菜パン(スーパーマーケットカカムより)

食パンをベッドとして考えたことはありませんでしたが、たしかにフカフカモチモチしていて気持ちよさそう……!

しかし商品化すること自体が目的ではないため、これらのアイデアはほとんど商品化されていません。では、なんのためにこのような活動をしているのでしょうか?

それは、「世界中の人々を食材アイデアでワクワクさせるため」。

「本当に存在するかのような説得力のあるビジュアルを実現できれば、たとえ空想だとしても、言葉の壁を超えて、ワクワク感を届けることができると考えています」(HPより)とのこと。また、ワクワクするアイデアを安定的に出荷できるよう、スーパーマーケットカカム式の「アイデアのレシピ」の確立も目指しているのだそうです。

  • しそ絆創膏(スーパーマーケットカカムより)

  • 落花生のイヤホン(スーパーマーケットカカムより)

こんな面白い商品が売っているスーパーがあるなら、ぜひ行ってみたいですよね。ほかにもたくさんの素敵なアイデアが見られる「スーパーマーケットカカム」。ぜひ訪れてみてくださいね。

(c)SUPERMARKET KAKAMU