準決勝の対戦カードは渡辺明名人-藤井聡太二冠戦、三浦弘行九段-西田拓也四段戦

第14回朝日杯将棋オープン戦(主催:朝日新聞社)の準決勝・決勝が2月11日に東京都「有楽町朝日ホール」で行われます。準決勝に進出した4名は、渡辺明名人、藤井聡太二冠、三浦弘行九段、西田拓也四段。その中でも注目はなんと言っても3度目の優勝が懸かる藤井二冠です。


第14回朝日杯将棋オープン戦の本戦トーナメント

藤井二冠は初参加の第11回で棋戦初優勝を果たしました。2018年2月1日に五段に昇段したばかりだった藤井二冠が2月17日に優勝し、六段へスピード昇段したことでも話題になりました。

翌年の第12回でも優勝した藤井二冠。朝日杯の連覇は第7回から第9回に羽生善治九段が達成して以来2人目。さらに、これまで羽生九段が保持していた全棋士参加棋戦連覇の最年少記録を18歳2カ月から16歳6カ月に大幅更新しました。

3連覇を目指した前期は準決勝まで進出するも、千田翔太七段に敗れてしまいました。千田七段は決勝で永瀬拓矢王座にも勝利して優勝を達成しています。

藤井二冠は本戦トーナメントで大石直嗣七段、豊島将之竜王を破り、4年連続で準決勝が行われる「有楽町朝日ホール」にたどり着きました。準決勝の対戦相手は渡辺名人。第12回では決勝戦で戦い、破った相手です。

第6回の優勝者である渡辺名人は、野月浩貴八段、永瀬王座を下して準決勝に進出。2度目の優勝を目指します。藤井二冠とはこれまで5度対戦しており、1勝4敗。藤井二冠には前述の第12回決勝と、タイトル戦の第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負という大舞台で敗れているだけに、今度こそ勝ちたいところでしょう。

三浦弘行九段は阿久津主税八段、木村一基九段を破り、朝日杯将棋オープン戦では初のベスト4進出。前身の朝日オープン選手権では第22回から24回まで3年連続でベスト4に進出していただけに、少し意外な結果です。2015年度の第36回将棋日本シリーズJTプロ公式戦以来の棋戦優勝を目指します。

今期のダークホース的存在なのが西田四段。一次予選からの参加でここまで勝ち上がってきました。倒してきた相手もそうそうたる面々。二次予選では斎藤慎太郎八段と澤田真吾七段を、本戦トーナメントでは前回優勝者の千田七段と深浦康市九段を破っています。勢いそのままに棋戦初優勝となるでしょうか。

対局スケジュールは、10時に準決勝2局が同時に行われ、決勝は14時から行われる予定になっています。明日は各種中継から目が離せそうにありません。

渡辺名人(右)VS藤井二冠のタイトル保持者同士の対戦が準決勝で実現(提供:日本将棋連盟)
渡辺名人(右)VS藤井二冠のタイトル保持者同士の対戦が準決勝で実現(提供:日本将棋連盟)