「ありがたいことに毎日100件以上のDMが来ていて、その7割近くは悩みを打ち明けてくれる内容や、助けて欲しいという内容です」。

――100通以上ですか!

「自分では『DMを返してる! すごい!』とかを思ったことはないんです。元々は、私のnoteなどを読んで悩みを送ってくれた子に、普通に返信したのが始まりです。私からすれば、今みたいに多くの人が私に悩みを打ち明けてくれたり、吐き出す場所として使ってくれていることを夢みたいに思っているので、『返信しなきゃ』という気持ちより、『ちゃんとみんなと向き合いたい』という気持ちが大きいですね。

――やはり、同じくらいの年齢のかたからのDMが多いんでしょうか?

「もちろん学生の方は多いですが、中には社会人の方や親御さんなどもいますよ。学生の方だと、学校が辛い、親とうまくいかない、精神科に行きたいけど親に言い出せない、里親とうまくいかないなど、内容は様々です。

年上の方だと、『鬱病が再発して子供の前で死にたいと言ってしまう』、『自分も過去に精神疾患を患っていてたので葉さんの活動に勇気をもらっているが心配もしている』、といった声がありますね。

私の想像を絶するくらいたくさんの方が悩んでいて、普通に生活していたら想像もできないような苦しみばかりです。そのひとつひとつにしっかりと向き合いたいので返信に時間がかかってしまうことが多いです」。

――それだけ膨大な数のDMに返信するのは、とても大変ではないですか?

「次第に返信が追いつかなくなってきているのも事実です……。現在、インスタ、ツイッターのDMをひとつにまとめる為にLINE公式アカウントを作成して、そこでの相談に対してYouTube上で答えていく形に移行しようと思っています(注:2021年1月1日にオープン)。また、今までのような個別でのやりとりの形も残せるように新しい方法を検討しています」。

私の過去を救ってあげたい

日々SNSでのファンも増えている雨谷さんですが、そのことについて記者が尋ねると「ファンという言葉はしっくりこないですね」と笑います。

「私は天使でも女神でもないし、みんなに尊敬されたいわけでもないです。みんなと一緒にこの汚い世界を生き抜いていきたいと思っています。そして、私と一緒に生き延びたいと思ってくれている人達が大切な存在です。

今後はもっともっと発信力をつけて、たくさんの人が悩みを吐き出せる場所を作ることができれば良いな。そして、昔の自分のような人達と生きていきながら、私の過去を救ってあげたいです」。