共働き夫婦の住宅ローン、返済で気をつけたいポイントは?
住宅ローンを一度契約すると、長期間支払い続けることが必要です。契約時には全く予測をしていなかったことが、10年後や20年後に起こる可能性もあります。共働き夫婦の住宅ローン返済において、気をつけるべきポイントは主に以下の4つです。
- 離婚した場合を想定しておく
- 転職や収入減を想定しておく
- 贈与税がかかることがある
- 借り換えなどが困難な場合もある
以下、順に説明します。
■1. 離婚した場合を想定しておく
離婚が決定的になったら、誰がその家に住みどちらが返済するのか、もしくは売却するのかなどを検討する必要があります。ペアローンや合算収入の場合、不動産は夫婦の共有名義となるため、夫婦の意思が一致しないことには売却することができません。そのために弁護士や税理士などを交えて相談する可能性もあるでしょう。
また売却を検討する場合、購入時よりも不動産価値が下落し、売却価格がローン残高を下回ってしまうこともあります。このような場合は売却価格とローン残高の差額を、現金で精算しなければなりません。
長い住宅ローン返済期間中に離婚に至ってしまうことは仕方がありませんが、離婚をしたからといって住宅ローンの契約解除やマイホームの売却がすぐにできるわけではありません。数十年にわたる返済期間に、何が起こるかわかりません。後でもめないよう、住宅ローンは離婚に至るケースも想定し検討するようにしましょう。
■2. 転職や収入減を想定しておく
数十年にわたる住宅ローン返済期間中には、離婚だけでなく子どもの誕生や自分自身の事故や病気などさまざまなことが起きる可能性があります。
共働きを前提とした住宅ローンに限ったことではありませんが、育児休暇や介護休暇・療養による休業のほか、転職、新型コロナウィルスの流行により休業を余儀なくされるなど、住宅ローン契約時より収入が減ってしまうリスクがあります。
借入可能額が返済可能額というわけではありません。将来的な収入減のリスクも考え、無理のない返済計画を立てるようにしましょう。
■3. 贈与税がかかることがある
夫婦で住宅ローンを組む場合、住宅の持分割合(所有権の割合)と住宅ローン負担額が異なっていると、贈与税がかかる場合があります。例えば住宅の持分割合は5:5、住宅ローンの負担比率が7:3だったとします。その場合、住宅ローンを7割負担している方が、3割負担の方に一方的な利益の供与があったとみなされることがあり、そのような場合に贈与税が課税されてしまうことがあります。また夫婦のどちらかがもう一方のローン返済を肩代わりすると、その場合も金額によっては贈与税が加算されます。
住宅ローンの契約額は異なるものの、持分割合は公平に5:5にするというパターンもあるでしょう。ただし出資額にそぐわない持分設定は「贈与」とみなされるので、注意が必要です。
■4. 借り換えなどが困難な場合もある
ペアローンや収入合算の連帯債務型の場合、ローンの借り入れ後にどちらかが退職して収入がなくなったり、病気を患い団信に加入できない健康状態になったりした場合は、借り換えをしたいと思っても難しくなることがあります。
夫・妻のいずれかひとりは借り換えに問題がなく、主たる債務者としてまとめて住宅ローンを借り換えることも可能ですが、債務がなくなった方は利益を得たものとみなされ、贈与税の対象となる可能性があります。
メリット・デメリットを踏まえて自分にベストな住宅ローンを
共働きで住宅ローンを組む場合、借入限度額が増えて購入できる不動産の選択肢を広げることができます。一方で住宅ローンは数十年にわたって返済を続けるため、家族のライフプランや不測の事態まで見据えなければ、起こりうるリスクに対応できません。共働きの住宅ローンは長期的視点で考え、返済プランに無理がないか、また必要に応じてファイナンシャルプランナーなどの専門家の意見を聞くなど、慎重に検討を重ねましょう。
