メットライフ生命は10月2日、「老後」に関する調査結果を発表した。調査は8月8日~17日、全国47都道府県に在住の20歳~79歳の男女1万4,100名(各都道府県で性年代別に各30名。60歳~79歳は合算)を対象にインターネットで行われた。

  • 新型コロナの影響で、老後に対する考え方や価値観の変化の内容

    新型コロナの影響で、老後に対する考え方や価値観の変化の内容

調査によると、8割以上(83.5%)が自らの「老後に不安を感じている」とのこと。特に、「お金」や「健康」に加えて、全年代で「認知症」への不安が高かった。

また、新型コロナにより、約3割が老後に対する考え方や価値観が変化したと回答。その傾向は60~70代が34.2%と最も高く、特に「健康への気遣い」「生活費の節約」「貯蓄意識の高まり」に関して変化していることが明らかに。一方、20~50代では年代が若くなるほど「貯蓄意識の高まり」の割合が高く、次いで「健康への気遣い」「生活費の節約」と続いた。

老後の備えとなる金融資産の状況に関しては、「計画的に貯めている」「計画的ではないが少しずつ貯めている」と回答した人の割合は全体の61.4%となり、2018年(54.2%)、2019年(56.4%)と高くなる傾向が見られた。

2020年は、前年比で「現在の保有金融資産額」が全年代で高く、「老後の備えに必要な金融資産と自らが想定する金額」は、全体平均で3,007万円(前年比+74万円)となり、特に20代と60代以上で200万円以上想定額が高い結果となった。

  • 調査の主要項目に関し、47都道府県の傾向を見た結果、スコアの高い順に5つの都道府県の傾向

    調査の主要項目に関し、47都道府県の傾向を見た結果、スコアの高い順に5つの都道府県の傾向

次に、60~70代(4,816名)に対し、今の自身の生活充実度を自己採点してもらったところ、平均で68.7点という結果に。都道府県別では、千葉県(73.7%)が最も高く、次いで、熊本県(73.2%)、宮崎県(73.2%)、岩手県(72.7%)、石川県(72.4%)と続いた。

また、項目別にみると、「老後の備えとしての金融資産と資産運用」「健康意識の高さと運動」「生きがい(趣味、人とのつながり)」で70点を超えていることから、この3項目に関しては行動を起こしている傾向が高いことが読み取れた。

調査の主要項目について都道府県別にみると、「老後に対する不安度」が高かったのは、福島県(92.6%)、石川県(88.7%)、北海道(88.5%)、秋田県(87.6%)、栃木県(87.2%)という結果に。また、「新型コロナにより老後不安が増えた」と感じた人が多かったのは、長崎県(57.4%)、三重県(56.0%)、岐阜県(55.6%)、福島県(53.9%)、大分県(53.8%)となった。

「資産運用実施率」については、東京都(39.6%)、神奈川県(37.7%)、兵庫県(37.2%)、茨城県(35.5%)、京都府(35.2%)が上位に。「資産運用意向」についても東京都(65.3%)が最も高く、次いで、沖縄県(63.5%)、神奈川県(60.8%)、大阪府(60.1%)、滋賀県(59.6%)と続いた。