自分の仕事を悪く言われて嬉しい人はいません。それが内情を知らない人からの的外れな物言いであれば、尚更ですよね。

「薬剤師って薬を袋に入れてるだけでしょ?」と過去に言われたことがあるという、薬剤師で『薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100』(羊土社)などの著作がある児島悠史さん(@Fizz_DI)。

そんな物言いに、なんと返答したんでしょうか。ツイッターで話題になっていました。

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?「薬剤師って薬を袋に入れてるだけでしょ」
私「そうですね、その理屈で言えばワールドカップはボール蹴ってるだけですし、M-1は喋ってるだけですね」(@Fizz_DIより引用)

なんという言い得て妙な反論! 自分に見えている部分だけではなく、その裏側にある膨大な知識や練習、経験、勉強、気持ち……そういったものに対するリスペクトを忘れないようにしたいですね。

児島さんにお話を聞いてみたところ、「実際に言われたこともありますし、ツイッターでもよく目にしますし、何なら某著名人がWeb媒体にそんな記事を寄稿したりもしています。ですので、いわば『世間でよくある誤解や偏見』の一つだと思っています。恥ずかしながら、自分も薬剤師になるまではそう感じていた部分もありましたが……。

ただ反論というよりは、友人との会話の中で『その理屈で言えば……』と色々な例を挙げていくのが面白かったので、それをツイートしたようなところです。あまり何かに反論しようとか、そういう高尚な意図をもってしたツイートではなかったです」とツイートの裏側を教えてくれました。

「思いがけずツイートが拡散されることは時々ありますが、今回のツイートに対して『薬剤師ごときをW杯やM-1と一緒にするな』みたいなリプライが少なかったのは、「薬剤師=袋詰め」という印象が少しずつでも変わりつつあるのかなと感じました。

裏側に『膨大な知識と経験・知見』が隠れているというのは、どんな仕事にでも言えることだと思うので、色んな職業に対してそれぞれ適した敬意をもって捉えられる人が増えたら良いなと思います」(児島さん)。

ツイートに対して、「薬剤師さんは安心の最後の砦」「いつもありがとう」「いつもお世話になっております」と薬剤師への感謝の声が。「絵描きに向かって『絵を描いてるだけでお金もらえるなんていいね~」に通じるおバカな発言ですね」と似たような例を出す人もいました。