花王「生活者研究センター」は7月21日、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言中の暮らしへの意識や生活行動・体調の変化を調べた「生活者の意識と行動に関する調査」の結果を発表した。調査期間は2020年5月9~12日、調査対象は首都圏在住20~60代の既婚者で、有効回答は1,000人。

8割が「ストレスを感じている」

  • 過去10年の暮らしの満足度

緊急事態宣言中の暮らしの満足度を尋ねると、「かなり/やや満足」と答えた割合は、既婚女性54%(前年69%)、既婚男性49%(同65%)とともに前年より減少し、過去10年間で最低を記録した。

感染症の流行や生活の変化に対し、「とても/ややストレスを感じている」人は、既婚女性85%、既婚男性79%に上った。同調査では、「在宅時間の増加、テレワークなどによる家族や友人、職場の人とのコミュニケーションの変化に対する戸惑いもあるようだ」と分析している。

コロナ禍で出費が増えたものは、既婚女性の1位は「食費」(59%)、2位「除菌衛生用品」(58%)、3位「日用品」(41%)。既婚男性の1位は「除菌衛生用品」(52%)、2位「食費」(43%)、3位「日用品」(32%)となった。

また、既婚女性の54%が「家族の在宅時間が増えたことによる家事の負担を感じている」と回答。家事の省力化や家族での分担で対処している家庭もみられたという。

この他、運動不足や生活リズムの変化により、体力低下や疲労感、睡眠不調になった人がいた一方、暮らしの変化を生活習慣を見直すきっかけとして前向きに捉える人もいた。