日本労働組合総連合会(連合)は6月30日、「テレワークに関する調査」の結果を発表した。調査は6月5日~9日、今年4月以降にテレワークを行った全国の18歳~65歳の男女(会社員・公務員・団体職員・パート・アルバイト)1,000名を対象にインターネットで行われた。
はじめに、「自身の勤め先では、テレワークではなく、出勤した際、どのように労働時間を管理しているか」を聞いたところ、「パソコン等の使用時間(ログインとログアウト)の記録」(27.4%)が最も高く、次いで「タイムレコーダーによる管理」(18.7%)、「ICリーダー等での出退勤時刻の読み取り」(12.2%)と続いた。
一方、テレワークの際の労働時間管理については、「ネットワーク上の出退勤管理システムでの打刻」(27.6%)が最も多く、次いで「メール等による管理者への報告」(18.7%)、「パソコン等の使用時間(ログインとログアウト)の記録」(16.7%)となった。
次に、今年の4月以降、テレワークで、残業代支払いの対象となる時間外・休日労働を行うことがあったか聞いたところ、38.1%が「あった(よく+ときどき)」と回答。その割合は若い層ほど高い傾向がみられ、18歳~29歳では51.6%と半数を超えた。
その際、「残業代支払いの対象となる時間外・休日労働をしたにも関わらず申告しないこと」があったかを聞くと、65.1%が「あった」と回答。また、「残業代支払いの対象となる時間外・休日労働をしたにも関わらず勤務先に認められないこと」が「あった」という人は56.4%となり、テレワークで時間外労働や休日労働をしても申告しないケースや、申告しても認められなかったケースが多いことがわかった。
申告しなかった理由としては、「申告しづらい雰囲気だから」(26.6%)や「時間管理がされていないから」(25.8%)が高く、次いで「しなくても良いと思ったから」(12.1%)、「上司に申告をするなと言われたから」(11.7%)と続いた。
次に、テレワークの際に使用している機器について尋ねたところ、「会社支給のパソコン・タブレット」(57.6%)を使用している人が最も多く、次いで「会社支給の携帯電話・スマートフォン」(29.5%)、「私物のパソコン・タブレット」(34.2%)、「私物の携帯電話・スマートフォン」(20.6%)と続き、私物を使用してテレワークをしている人も多いことが判明。
そこで、テレワークで発生する費用の項目ごとに、勤め先からの補助の状況について教えてもらったところ、勤め先からの「補助はない」と回答した人の割合が高かった順に、「(自宅の)電気代」(74.4%)、「無線LAN(Wi-Fi)や携帯電話の回線使用料や通信費用」(66.3%)、「文房具・宅配等事務費用」(59.4%)、「私物の機材を利用している場合の機材の設置・更新に係る費用」(59.2%)、「テレワークする場所の使用料金や機器レンタル料金」(57.1%)となり、いずれの費用についても、補助がなく全額自己負担になっているというケースが多数派となった。