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【この記事のエキスパート】
書道師範/筆耕士:ぺんらいと

書道師範/筆耕士:ぺんらいと

筆耕士として贈答用熨斗紙表書き・名入れ、封筒など宛名書き等の代筆。書道歴15年以上。子育てをしながら書道教室に通い師範取得。現在書道展覧会の出品にも意欲的に取り組み中。冠婚葬祭において、前準備等に関する仕事にも携わっております。


書道や習字で文字を書くときに必須の書道筆。筆の値段は高級なものから安いものまでピンキリで、種類や硬さもさまざまです。本記事では、あかしや、一休園といった老舗ブランドや書道筆の種類など選び方とおすすめ商品を厳選して紹介。チャート図に基づいたタイプ別診断も試してみてくださいね。

目的に合う筆をチェック!

書道筆は毛の種類やサイズなどがさまざま。どんな文字を書きたいか、どんな用紙に書きたいかによって、選ぶべき製品が変わってくるので上の図を参考にしてみてくださいね。

初心者の方は必見!
書道筆の選び方

それでは、書道筆の基本的な選び方を見ていきましょう。

【1】よい書道筆の条件「四徳(しとく)」で選ぶ
【2】書きたい文字に合わせて毛の種類を選ぶ
【3】軸の形で選ぶ
【4】穂先の長さもチェック
【5】筆の太さと号数をチェック

上記のポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。

【1】よい書道筆の条件「四徳(尖・斉・円・健)」で選ぶ

よい書道筆の条件としてあげられるのが、「四徳(しとく)」。四徳には「尖(せん)」「斉(さい)」「円(えん)」「健(けん)」の4つの項目があり、これらがそろっているものを選ぶといいといわれています。

各項目について、詳しく紹介していきましょう。

尖(せん)|穂先が尖っていること

出典:Amazon

四徳の一つ目の条件は、「尖(せん)」です。これは字のとおり、書道筆の穂先が尖っているかどうかというチェックポイントのこと。

筆の毛の先がしっかりと尖って形づくられているなら、まとまりがよく、思ったように筆で穂先の動きをコントロールすることが可能になります。尖っていなければ、きちんと筆を動かしたつもりでも、まとまりのない字になってしまいます。

斉(さい)|穂全体のまとまりがいいこと

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四徳の二つ目は、「斉(さい)」です。これは、書道筆の穂先がきめこまかく整っていて、まとまりがあるかどうかをチェックすることを示しています。

たくさんの毛の集まりである筆は、毛がよくまとまっていることによって、よく墨を含ませることができます。また、まとまりから外れた小さな毛が、書面を汚してしまうことも防げます。

円(えん)|穂の形が円錐形になっていること

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四徳の三つ目は、「円(えん)」です。これは、書道筆の穂がきれいな円錐形になっているかどうかをチェックするということを促してくれます。

筆の穂が円錐形になっているなら、まんべんなく墨を穂に含ませることができるようになり、なめらかな線を書けますし、ボリュームのある力強い字を書くこともできるようになります。

健(けん)|毛にコシと弾力性があること

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四徳の四つ目は、「健(けん)」です。これは、書道筆の穂先にコシがあり、ほどよい弾力をもっているかどうかをチェックするというポイントです。

コシと弾力があるなら、しなやかでスムーズな動きができるので、書道のみどころである、「とめ」・「はね」・「はらい」などの表現を自在に操れるようになり、より書くことを楽しめます。

【2】書きたい文字に合わせて毛の種類を選ぶ

筆にはいろいろなタイプがあるので、どんな文字を表現したいかによって、選ぶ筆の種類も異なります。

「楷書」には弾力性の高い剛毛、「行書・草書」にはやわらかい柔毛を

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楷書で大きめの文字を書きたいなら、ひと文字ひと文字をじっくり書けるように、コシがあって弾力性が高く、筆のレスポンスが高い剛毛筆(ごうもうひつ)を選びましょう。

一方、行書や草書で書きたいというケースには、筆の穂にたくさんの墨を含んで一気に書きあげることができるように、穂先のコシがやわらかい柔毛筆(じゅうもうひつ)を選びましょう。

初心者には毛のかたさのバランスの取れた兼豪筆がおすすめ

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あまり書道の経験がないなら、扱いやすいタイプの筆を選ぶようにしましょう。バランスが取れていて扱いやすいのは、弾力性のある剛毛とやわらかい柔毛がちょうどよく組み合わされた兼豪(けんごう)筆です。

筆が墨を含む量や、コシの強さの加減もバランスがよく、くせがないので、初心者の方がこれから書道を楽しむというケースにぴったりです。

【3】軸の形で選ぶ

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軸のタイプは大きく分けて、「だるま軸タイプ」と「ストレート軸タイプ」があります。

子供でも扱いやすいだるま軸タイプ

だるま軸タイプは、持ち手の部分は細く、穂の根本に向かって太くなっているタイプの筆です。そのため、手が小さくて太い軸ではうまくにぎれないという方でも、穂の大きな筆を持てるようになります。

子どもでも扱いやすいタイプなので、学童用としても多く用いられています。

指先で太さが感じられるストレート軸タイプ

穂の根本と軸がほぼ同じくらいの太さに作られている筆がストレート軸タイプです。

だるま軸タイプよりも軽く、持ち手が太くなるため、書きにくいと感じる方もいるかもしれません。軸の太さは好みも関係するので、いろいろ使ってみるのもよいでしょう。

【4】穂先の長さもチェック

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初心者なら、持っている位置から穂先をコントロールしやすいので、筆の穂の長さは長くないほうがよいとされています。

経験を積んで、腕全体で文字を書くという感覚を持っている方なら、長い穂を持っていてより表現力を発揮できるタイプの筆に挑戦することができるでしょう。穂が長ければ、線の強弱などのディテールをよりこまかく表現できます。

【5】筆の太さと号数をチェック

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筆のサイズは、穂の太さによって1~10号に分類されます。号数が大きくなるにつれて、筆の太さは細くなります。

書き初めなどの大きな字を書くときにぴったりなのは1~4号(太筆)、半紙や色紙には5~7号(中筆)、手紙や写経などの小さい字を書くなら8~10号(細筆)がおすすめです。  

書道師範・筆耕士からのアドバイス

【エキスパートのコメント】

まず筆でなにを書きたいのか決めましょう

手紙や金封袋など実用的な文字を書く場合と半紙に漢字を書く場合、かな文字と漢字を書く場合で筆の太さや種類が違います。

初心者が練習するだけだから安価な筆でいいと思われがちですが、技術が上達してこそ筆を扱えるのであって、初心者はうまく扱えません。初心者用の筆はかたい毛とやわらかい毛が混ざった兼豪筆で扱いやすいです。筆が扱えるようになってはじめて文字が上達するので、いい筆を用意しましょう。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)