対局に勝つことが棋士の第一の目標。勝つために日頃行っている縁起かつぎをアンケートからご紹介します。
棋士は勝負の世界で生きるもの!勝利への執念は計り知れません。そのために戦型の研究など、対局前の準備は入念に行っています。では準備をし終えたとき、他に頼れるものといえば縁起ではないでしょうか。ということで、将棋棋士がどんな縁起かつぎをしているのか、『将棋年鑑2015 棋士名鑑アンケート』の「縁起をかつぎますか、それは何」の回答から一部ご紹介します。(以下カッコ内敬称・肩書略)
もっとも多かった回答は「かつぎません」でした。
かつぎません(羽生善治)
かつがない(渡辺明)
かつぎません(森内俊之)
なし(山崎隆之)
ほか
回答した半数以上の棋士は縁起をかつがないとのことでした。意外と縁起かつぎをする棋士は少ないようです。
かつぐと回答した棋士で一番多かったのは「ネクタイ」でした。
ネクタイ(佐藤和俊)
ネクタイ。対局のときは青系が多いです。(佐々木勇気)
気に入っている緑色のネクタイがあるのですが、それをして勝ったことがないので、ほかの仕事で使うことにしています(塚田泰明)
相性の良いネクタイは多用する(杉本昌隆)
ほか
手軽に変えられるネクタイは縁起かつぎしやすい意味がありそうです。
「対局前日の食事」も多かったです。
対局前日の食事(屋敷伸之)
前の日の晩の食べ物(木村一基)
対局前日の過ごし方や当日の食事(高田尚平)
対局の前日は食べたいものを食べる(戸辺誠)
ほか
具体的には何を食べているのか気になるところです。やはりカツなんでしょうか。
同様に「対局中の食事」で縁起かつぎする棋士もいました。
対局のときのお昼ご飯(藤森哲也)
勝ったときに食べたメニューを食べること(村田顕弘)
対局の日に食べ、勝率の良かったものをゲンかつぎでまた食べてしまいます(高見泰地)
いわゆる将棋めしというやつですね。勝ったときの食事は確かに食べたくなりそうです。
このアンケートは回答のばらつきが大きかったです。以下では少数回答をご紹介します。
ひょうたん柄の扇子(門倉啓太)
同じ扇子を使うというのは対局日のルーティンとして良いのかもしれません。
豚カツは割と勝つ(三枚堂達也)
昔はよくとんかつを食べました(小林宏)
やはり出ましたトンカツ!もっとたくさんいるかと思いましたが、意外と回答は2名のみでした。
神社仏閣で祈願しつつ健闘を宣誓(窪田義行)
やるべきことが終わったら神頼み、というのは正統派縁起かつぎですね。
担ぐときもある。朝の電車の車両とか(佐藤慎一)
なかなか独特な縁起のかつぎ方のような気がします。やはり1番の1号車に乗車するのでしょうか。
対局前には散髪は絶対行かない(伊藤博文)
対局前日に髪や爪を切らない(高﨑一生)
対局前に髪を切ったりすると、対局中に違和感があるのかもしれません。
以前は対局場への経路で縁起を担いだが、経路が尽きた(上村亘)
なかなかユニークな縁起かつぎですね。引っ越せば新たな経路を見つけられそうです。
道のゴミを拾う(鈴木大介)
ゴミ拾いをしたらなかなか気分が良さそうです。気持ちよく将棋を指す秘訣の決定版ですね。
以上、棋士の縁起かつぎをご紹介しました。縁起かつぎをする棋士はなかなかユニークな方法が多かったです。みなさんも勝負の日の縁起かつぎとして参考にしてはいかがでしょうか。