日本における高級外車市場において、人気を二分している「ベンツ」と「BMW」。ともに高い品質やブランドイメージ、そのステータスにふさわしい高額な価格設定で、確かな存在感を示している。
実際は両社とも幅広い商品ラインナップを備えており、車種によっては比較的リーズナブルなモデルも存在するのだが、それでも一般的には憧れの、いつかは乗りたいクルマではあるだろう。
そこで今回は、マイナビニュース会員404人にアンケートを実施し、『ベンツ』と『BMW』、買えるとしたら欲しいのはどちらかを、理由とあわせて聞いてみた。
Q.あなたは車のメーカーやブランドに強いこだわりを持っていますか?
「はい」(66.1%)
「いいえ」(33.9%)
Q.「はい」と答えた人にお聞きします。以下の2つの車を購入できるとなったら、どちらが欲しいですか?
「ベンツ」(49.8%)
「BMW」(50.2%)
■ベンツ派の意見
・「ベンツの方がスタイルもよく、落ち着いた感じがする」(51歳女性/専門店/販売・サービス関連)
・「以前乗っていて、大変乗り心地が良くメインテナンスも楽だったから」(61歳男性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)
・「ベンツの方が格上な気がするから。なおかつ頑丈で性能が良い。値段が高い以外に、ベンツを選ばない理由が思い浮かびません」(47歳男性/ホテル・旅館/事務・企画・経営関連)
・「両メーカーともに好きな車種があるが、ベンツの方が高級車感がある」(46歳男性/建設・土木/事務・企画・経営関連)
・「外装だけでなく、内装まで高級に仕上がっている」(45歳女性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「走行安定性が高く、快適な乗り心地が保障されている車種が数多くラインナップされている。ですので、高評価の高い車種が選べることが嬉しいです」(52歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)
・「古いベンツのデザインが好きで、ちょっと昔のベンツを買って、いまだに維持している」(58歳男性/サービス/その他・専業主婦等)
・「長年(24年)ベンツに乗っているが、やはりとても良い車だと思う。しかし、BMWも乗って楽しい車であることは間違いない」(52歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「単純に格好いい。モデルチェンジしても、旧モデルが古くささを感じさせない。ステータスがある」(52歳男性/広告・出版・印刷/事務・企画・経営関連)
・「安心・安全だし、伝統があり、スタイリッシュですね。以前はBMWが好きでした」(56歳男性/その他/販売・サービス関連)
・「親の時代から乗り継いできたので、慣れ親しんでいる。しかし昨年末で、自宅に近いディーラーが撤退してしまったので、困惑している状態です。これからブランドを変えるか考えています」(58歳男性/ガラス・化学・石油/営業関連)
■BMW派の意見
・「スポーティーな感じがあり、自分の好みに合うと思う」(48歳男性/流通・チェーンストア/IT関連技術職)
・「お洒落。ベンツはある程度、年を取っていないと似合わないと思う」(39歳男性/流通・チェーンストア/営業関連)
・「BMWの方がカッコいいから」(50歳男性/コンピューター機器/メカトロ関連技術職)
・「どちらかと言えば、BMWの方がデザイン的に好きだから」(37歳女性/教育/専門サービス関連)
・「BMWはカッコよく、繊細なイメージがあり、とても好きなメーカーですね。特に8シリーズが好きで、とても乗りたい、かつ買いたい車のひとつです」(47歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
・「BMWは自分の親が乗っていて、乗りやすいと言っていたので欲しいですね」(37歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「FRレイアウトのパワートレインによる、スポーティーな走りが大好き」(56歳男性/専門商社/事務・企画・経営関連)
・「ベンツは近寄り難い感じ。どちらかというと、BMWのほうが近寄りやすいと感じた」(43歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「BMVは若いころからあこがれの的で、いつかは購入したいと思っていますが高嶺の花です。試乗はしたことがありますが、外見が良く静かでとても良いです」(59歳男性/銀行/営業関連)
・「F1のBMWザウバー(BMW Sauber F1 Team)が好きだった。どちらも高級車だが、ベンツよりも身近なイメージがある」(51歳男性/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連/営業関連)
・「個人的な評価だが、BMWは高級車ではあるものの、ベンツに比べれば庶民的であるし、車体・内装などが格好いい」(46歳男性/精密機器/メカトロ関連技術職)
■総評
調査の結果、車のメーカーやブランドに強いこだわりを持っている人は、全体のおよそ3分の2にあたる66.1%だった。続けて「ベンツ」と「BMW」のどちらかを購入できたとしたら、どちらを選ぶかを聞いたところ、結果はなんと「ベンツ」が49.8%、「BMW」は50.2%とほぼ互角に。割合では0.4ポイント差、人数では133人対134人と、わずか1名違いのスリリングな差となった。
これを男女別に見てみると、「ベンツ」は全体の支持率49.8%に対して、男性50.7%/女性46.3%。もう一方の「BMW」は全体50.2%で男性49.3%/女性53.7%となり、その差は大きくはないが、男性は「ベンツ」、女性は「BMW」をより好んでいる傾向が明らかとなった。
次にそれぞれのブランドを選んだ理由を聞いた。「ベンツ」では「高級感」「安定感」「安全性」「高性能」「重厚」など、「BMW」には「スポーティー」「お洒落」「カッコいい」「より身近なイメージ」「センスが良い」などのワードが目立った。総合すると、「ベンツ」は貫禄のある重厚な高級車で、それに比べると「BMW」はよりスタイリッシュで洗練されたイメージといったところだろうか。
言うまでもなく「ベンツ」と「BMW」は、自動車王国・ドイツを代表する国際的な自動車メーカーであり、日本においても高級外車の代名詞となっている。日本自動車輸入組合日本によると、2019年の輸入車販売は、1位「(メルセデス)ベンツ」(66,553台)、2位「BMW」(46,814台)で、両社が2トップとなった。ちなみに以下は、3位「フォルクスワーゲン」、(46,794台)、4位「アウディ」(24,222台)、5位「MINI」(23,813台)となり、ドイツ勢は盤石の強さを誇る(現在「アウディ」はフォルクスワーゲン傘下、「MINI」はBMW傘下)。
今回の結果は世界最古の自動車メーカーの一つであり、日本でも古くから輸入高級車として君臨し、政治家や企業幹部、芸能人などに愛されてきた「ベンツ」と、それに比べると日本での認知がやや遅れた代わりに、スポーティーでスタイリッシュなイメージを獲得した「BMW」との性格の違いを、よく反映したものとなったのではないだろうか。
また「ベンツ」の持つ、その"風格"をどう評価するかで、「ベンツ」と「BMW」に対する男女の評価が若干分かれることにも繋がったのかもしれない。今回は、そんな印象のアンケート結果となっている。
調査時期: 2020年4月16日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 404人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません