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【この記事のエキスパート】
フードスタイリスト:水嶋 千恵
立教大学経済学部卒業後、メーカー系商社に営業として勤務。
のちに退職し、各料理家やスタイリストのアシスタントを経て独立。
フリーランスのフードスタイリストとしてレシピ考案やフードスタイリングをTV番組、CM、グラフィック、映画、雑誌、書籍など、フードスタイリストとしては珍しく動画からスチールまで幅広く手掛ける。
調理前の肉をたたいたり穴を開けたりすることで、筋を切り繊維をほぐす「肉たたき(ミートハンマー)」。安い肉でも高級肉のように柔らかくなります。本記事では、フードスタイリストの水嶋 千恵さんと編集部が、肉たたきの選び方とおすすめ商品を紹介していきます。
肉たたきの効果とは?
お肉はそもそも筋繊維と脂肪でできているのをご存知でしょうか。筋繊維がしっかりとしている赤身肉などは、加熱すると筋繊維が収縮しやすくなり、食感が硬くなってしまいます。
そんなお肉を叩く道具が「肉たたき(ミートハンマー)」です。肉たたきを使用することで筋を断ったり、筋繊維を引き延ばすことで食べやすく、柔らかい食感に仕上げることができるようになります。
形状やサイズ、重さやお手入れのしやすさをチェック!
肉たたきの選び方
お肉を食べるときの下ごしらえに使う肉たたきには、いろいろなタイプのものがあります。調理前にお肉を叩いたり穴を開けることで繊維質を壊し、お肉をやわらかくする効果がある肉たたきは、下ごしらえに重要なアイテムです。
お肉の種類によって形を選んだり、大きさや重さで選んだりしてみてください。目的にあった肉たたきを選ぶことで、お肉をおいしく食べることができるので参考にしてみてくださいね。
肉たたきの形状で選ぶ
肉たたきには平型やギザ型、ハンマー型などさまざまな形状があり、目的によって使い分けるようにしましょう。
やわらかい肉を薄く伸ばすときには「平型」
やわらかいお肉を薄く伸ばすときには、平型の肉たたきをおすすめします。打面に突起などがなく平面の設計なので肉がちぎれてしまうことがなく、薄くなめらかに伸ばすことが可能です。鶏のささみや胸肉を調理するときにもぴったり。
チキンカツやカルパッチョ、ささみの肉巻きなどを作るときに適した形状になっています。
分厚いお肉をやわらかくしたいときには「ギザ型」
ステーキなど厚めのお肉にはギザ型の肉たたきがおすすめです。ハンマーの面が凸凹していて、お肉をやわらかくすることができます。大きな凸凹で肉のなかの繊維まで砕くことができるので、分厚いお肉もかたいお肉も、やわらかく仕上げることが可能です。
また、ギザギザにも種類があり、筋切りや脂身には目の大きいもの、赤身部分には目のこまかいものを使用するとよりおいしいお肉になります。
筋切りには「ハンマー型」がおすすめ
大きな筋があるロースなどには筋切りがしっかりとできるハンマー型をおすすめします。力強くたたけるハンマー型は、大きな筋でもかんたんに切ることが可能です。
ハンマーの片側が斧のようになったものは、太い筋を切ることができるのでほかの専用器具が不要です。筋を切ることで加熱による縮みや反り返りを防ぐことができるので、肉たたきによる下ごしらえは大切です。
肉たたきのサイズを確認しよう!
肉たたきにもさまざまなサイズがあります。自分にとって使いやすいサイズのものを選ぶことが大切です。
使いやすさ優先ならコンパクトなものを
初心者におすすめなのが、使いやすいコンパクトサイズの肉たたきです。コンパクトな分コントロールしやすくかんたんに下ごしらえをすることができます。
また、収納場所をとらないので保管しやすいのがメリットです。家庭で使用するのには使いやすいコンパクトサイズでじゅうぶんでしょう。ただし、業務用で大量の仕込みをする際は作業効率を考えて大きめのものを選びましょう。
調理時間の時短を優先するなら大きめのものを
下ごしらえなどの時間を短くすることを優先するなら、大きめサイズの肉たたきをおすすめします。大きいのでお肉をすばやく均一に伸ばすことが可能です。
ただし、慣れていないとお肉ではない部分を叩いてしまったり、筋を狙ってたたけなかったりなど、扱いにくい場合があるので注意しましょう。大きめの肉たたきは効率よく短時間で下ごしらえができるので便利です。
肉たたきの重さも要チェック!
肉たたきを選ぶときは必ず重さもチェックしましょう。市販されている肉たたきには200g以下の軽いものから500gを超えるものまでいろいろな重さがあります。お肉の種類と自分の扱いやすさを考えて選ぶようにしましょう。
扱いやすさ重視なら200g前後
扱いやすさを重視するなら、200g前後の肉たたきを選ぶとよいでしょう。軽くても少ない力でしっかりとお肉をたたくことができます。200g程度あれば手に負担をかけることなく、いろいろなお肉に対応が可能です。
とにかく肉をやわらかくするなら重いほうがおすすめ
お肉をよりやわらかくしたいなら重量の大きな肉たたきがおすすめです。重いので数回たたくだけでかんたんに筋を切ることができます。お肉の繊維をすばやく均一にほぐすことができ、下ごしらえにかかる時間も短縮できます。
ただし、重くなるぶん扱いづらく力が必要になります。使用するお肉と自分の力具合で判断しましょう。
お手入れしやすい素材や継ぎ目のないものを選ぶ
肉たたきは食品に使用するアイテムなので選ぶときは衛生面を重視しましょう。
たとえば柄が木製のものは本体金属との間に継ぎ目ができてしまい洗い方が難しいです。その点、ステンレス製やアルミダイキャスト製の継ぎ目のない一体型シルエットのものは洗いやすくておすすめ。
肉たたきを選ぶときは継ぎ目の有無と素材を忘れずにチェックしましょう。
汚れにくく頑丈な「ステンレス製」
ステンレス製の肉たたきは、汚れにくく頑丈なのが特徴です。ステンレスはサビにくく耐久性に優れています。強度も大きいので長く使用することが可能。価格も安く、手に入れやすいので試しに買ってみたいという人におすすめの素材です。
軽くて扱いやすい「アルミダイキャスト製」
アルミダイキャスト製の肉たたきは、軽くて扱いやすい上、硬くてしっかりと肉をたたくことができるのが特徴です。サビにも強いので水洗いできてお手入れもラクチン。おしゃれなデザインの商品も多いのもポイントです。
衛生面を重視した「オールメタル製」
なによりも衛生面を重視して選ぶのなら、オールメタル製の肉たたきがおすすめです。ハンドルなどに継ぎ目がないオールメタルは、汚れが残りにくいフォルムで洗いやすく、清潔に保つことが可能です。打面に鍋と同じ表面加工をされているものもあるので、汚れにくくお手入れもかんたんです。
便利な機能が付いていると使いやすい
肉たたきには、さまざまな便利機能がついているものがあります。肉の種類によって使い分けることのできるものや、肉以外のものにも使用できるものなど、いろいろなタイプがあります。あると便利な機能なので、参考にしてみてください。
面の使い分けができるタイプ
面がたくさんあるタイプの肉たたきは、さまざまな肉に対応することが可能。2面のものや4面のキューブ状のものがあります。
目の粗いギザ型、目のこまかいギザ型、平型、など種類の違う面が備わっているので、ひとつ持っているだけでいろいろな肉を適切にたたくことができます。面を使い分けることでよりいっそう肉をおいしく調理することができます。
肉をたたくことなくやわらかくするツールも
一般的な肉たたきとは違い、たたかなくても使えるツールはとても便利。ローラータイプのものは力を入れずにお肉をやわらかくできます。
また、器具を押しつけて刃をお肉にとおすタイプのものは、手を怪我することなく使用可能。お子さまのお料理のお手伝いにもぴったりです。
フードスタイリストからのアドバイス
【エキスパートのコメント】
肉たたきはお肉の種類やふだんの使い方によって多種多様です。ご自宅でよく使用するお肉の種類(スライス済み、固まり肉など)やお料理に合わせて購入するといいかと思います。
ワイルドなキッチン道具ですが、食品に利用するアイテムです。選ぶことに悩んでしまったら、衛生的に管理できる(洗いやすい、サビにくい)ものを選ぶとよいでしょう。