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【この記事のエキスパート】
空間デザイン・DIYクリエイター:網田 真希
「インテリア空間デザイン」「スタイリング」「写真」「テレビ撮影」「監修」「執筆」などフリースタイルにて幅広く活動中。
予算100万円で自身が住む自宅をフルリノベーション、古材、流木などを使った家具作りが話題となり、様々なメディアにて取り上げられている。
幼少期から物作りが好きで、何でもまず作ってみる、やってみる精神、そんな好きが高じて、趣味から現在のお仕事に発展。
電気工事のケーブル加工をする際に使用する「電工ナイフ」。グリップの素材や刃の素材など、さまざまな商品があります。本記事では、折りたたみ・固定刃式のほか、砥石や研ぎ方など選び方やおすすめ商品をご紹介します。長持ちさせるお手入れ方法などについても触れています。
電工ナイフとは
電工ナイフは、主に電気工事で使うための工具で、VVF・VVRケーブル(Vinyl insulated Vinyl sheathed Flat-type・Round-type cable:600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形・丸形)のビニール被覆部分を削ったり、剥ぎ取ったりするためのナイフです。 電気工事士技能試験の指定工具には、電工ナイフを含むナイフが定められいます。
電工ナイフの選び方
それでは、電工ナイフの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記。
【1】電工ナイフのタイプ
【2】グリップの素材
【3】刃の素材
【4】刃長・刃の形状
【5】付加機能
上記のポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】電工ナイフのタイプをチェック
本体の形状はおもに、折りたたんで刃を収納できるタイプと、折りたたまずに鞘(さや)に収納する固定刃タイプがあります。作業性などに向き不向きがありますので、特徴を見てみましょう。
折りたたみタイプ|携帯性重視・狭い空間での利用
折りたたみタイプの電工ナイフは、刃を収納することができコンパクトになるのが特徴。狭い空間の作業時にも腰袋などから取り出しやすく、工具を小さくまとめたい方におすすめです。
固定刃タイプ|作業性・丈夫さ重視
固定刃タイプはケースが腰ベルトに取りつけられるものも多く、サッと取り出しやすいのが特徴。電工ナイフを頻繁に使う方には鞘つきタイプの方が便利かもしれません。比較的頑丈なつくりなので、太いケーブルをカットするなどの作業が多い方にも向いています。
【2】グリップの素材をチェック
グリップの素材は大きく分けてラバー加工されているものと木製が主流。それぞれの特徴を見てみましょう。
ラバー加工|滑りにくい
あらかじめラバー加工されているグリップは水分に強く、汗などで滑りにくいのが特徴。安全で正確な作業の手助けになってくれるでしょう。腰袋やケースから取り出すときに落としにくいのもポイントです。固定刃タイプはラバー加工されているものが多いので、参考にしてみてください。
木製|手になじみやすい
木製のグリップは手になじみやすいのが特徴。使うほどに自分の手になじんだ形になってくれます。購入時にグリップのエッジが手にあたって痛い場合は、あらかじめヤスリで削って角を取ることも可能。また、現場によっては油分がついてしまうこともありますが、木製なら油分を吸い込んでくれるので、比較的使いやすいでしょう。
【3】刃の素材をチェック
刃の素材はおもにステンレスと鋼(はがね)。どちらも金属なので水分がついたら拭き取るなど最低限のお手入れは必要ですが、使用頻度などにより向き不向きがあります。
ステンレス製|サビにくくお手入れかんたん
ステンレス製の刃の特徴はなんといってもサビにくいこと。あまりメンテナンスしなくて済むので、たまにしか使わない、という方はステンレス製を選ぶといいでしょう。切れ味が鈍ってきたら、ステンレス刃にも使用できる砥石やシャープナーで研ぐのがおすすめです。
鋼(はがね)製|きちんと研げば長持ち
鋼製の刃は刃物によく使用される炭素鋼が主流。サビやすいですが、きちんと研ぐことで長く使うことができます。また、自分好みの切れ味に調整して研ぐことができるのも魅力的ですね。使用頻度の高い方や、お手入れが苦にならない方は鋼製がおすすめです。
【4】刃長・刃の形状をチェック
電気工事では電線の先端から10cmほど被覆を剥き、さらに内側の被覆を2cm程度剥いて電線を露出させることが多いため、ナイフの全長や刃長を基準に電線の長さを測ると作業がはかどります。自分がよく使用する長さを基準に選んでみてもいいでしょう。
また、刃の形状は、ビニールで覆われたVVFケーブルなどを割きやすいホロー形状になっているものもあるので、注目してみましょう。心線を鉛筆剥きすることが多い方は、峰が太いものを選ぶと指が痛くなりにくいです。
【5】付加機能をチェック
電工ナイフには、ナイフ以外の付加機能を備えているものもありますので、一部をご紹介していきます。
VVFケーブル用|割線・皮剥き機能
VVFケーブルをかんたんに加工できる割線・皮剥き機能つきのタイプ。グリップについている穴にケーブルを通すだけで、2〜4心までのVVFケーブルを割くことができます。また刃には皮剥き用の穴が空いていて、心線の皮剥きに使用することができます。VVFケーブルをたくさん加工する方には便利な機能ですね。
絶縁タイプ
電気工事の際には通電を切断して行なうのが鉄則ですが、万が一ということもあります。高電圧の箇所はとくに危険ですので、ナイフの峰がプラスチック加工されている絶縁タイプの電工ナイフを使用するといいでしょう。
ノミとしても使用できるタイプ
ナイフの先端も刃になっていて、ノミのように使えるタイプ。ブレードがグリップの後端まで貫通していてハンマーで叩くことができます。電気工事でも壁にコンセント用の穴を開けるなどの作業が必要になることがありますので、ナイフ一本で済ませられると便利ですね。
エキスパートのアドバイス
【エキスパートのコメント】
使いやすさをしっかり吟味しましょう
電工ナイフは、電気工事士の七つ道具のひとつになる、ケーブル加工の際の必須アイテムです。電気ケーブルはとてもデリケートなため、加工には慎重な作業が必要です。
そのために、作業アイテムは使いやすくなくてはなりません。手になじむのはもちろん、加工のしやすさ、メンテナンスのしやすさなども慎重に検討する必要があります。