名古屋鉄道は3月末まで実施する受験生応援企画「MEITETSU SAKURA PROJECT.」の一環で、名鉄電車の音で制作したリラックスミュージックをYouTube上に公開した。

  • 「Rail Yell/Relaxing Rhythm for Study」画面イメージ

曲のタイトルは「Rail Yell/Relaxing Rhythm for Study」。走行音や車内のアナウンス音、踏切の音など、名鉄の電車・設備が奏でるさまざまな音をサンプリングし、音楽家のhenlyworkさんが心地よい音楽に仕上げた。

曲の制作にあたっては、音響の研究を専門とする名城大学の西野隆典教授の協力を得て、名鉄電車の音とリラックス効果に関する調査を実施。名鉄のさまざまな路線の走行音を調査したところ、郊外の単線区間において、リラックス効果があるとされる「1/fゆらぎ」の指標が高い傾向にあり、なかでも尾西線を走る普通電車の走行音は最も数値が高かったという。これを踏まえ、名鉄一宮駅から玉ノ井駅まで片道約9分の単線区間の走行音を楽曲のベースに採用した。

完成した楽曲全体の数値も0.995とされ、1に近似しており、「1/fゆらぎ」を持っていることがわかった。3分57秒の楽曲のうち、ホームを歩くような足音など駅構内の環境がイメージされるような前半パートの1分20秒までと、電車が発車する様子の音声を収めた2分30秒から3分頃までのパートの数値が最も1に近く、理想的であることが判明したという(「MEITETSU SAKURA PROJECT.」調べ)。

  • 尾西線走行音の解析結果。「f/1ゆらぎ」の指標が0.927で、リラックス効果が高いとされた

  • 「Rail Yell/Relaxing Rhythm for Study」全体の解析結果。「f/1ゆらぎ」の指標が0.995で、リラックス効果が高いことがわかったという

  • 3秒ごとの解析結果で、前半パートの1分20秒までと2分30秒から3分頃までのパートに特にリラックス効果があることが判明したという

  • henlyworkさんによる電車走行音サンプリングの様子

  • henlyworkさんによる電車走行音サンプリングの様子

こうした結果を踏まえ、「受験勉強の息抜きや、リラックスして勉強にのぞみたいときにぴったりの楽曲となっています」と名鉄も曲の出来栄えに胸を張る。公開期間は3月31日までとなっている。