東日本旅客鉄道は11月21日より東京駅構内で「STATION DESK 東京丸の内」をオープンする。完全予約制のシェアオフィスサービスで、ワークスタイルに合わせた6タイプの座席が用意されている。オープン前に見学してきたので紹介したい。
効率的な働き方を駅ナカで支援
東日本旅客鉄道 事業創造本部 新事業・地域活性化部門 課長 佐野太氏は「コワーキングスペースは仲間と働くイメージだが、駅ナカオフィス事業はソロワークを支援する。集中して効率的な働き方をサポートしたい」と話す。
JR東日本では既に駅ナカシェアオフィス「STATION BOOTH」を東京駅、新宿駅、池袋駅、立川駅で設置しているが、同施設は30分~1時間の短時間利用が多い電話ボックスタイプ。今回登場したSTATION DESKはルームタイプとなり、長時間利用を想定しているのが違いとなる。
座席の種類としては、シートクッションをカスタマイズして、ソファベッドのようにリラックスしながらの仕事・作業できる「HEAVEN」や、ハイパーテーションに囲われて集中しやすい「SHELTER」など全部で16席が用意。
利用者のワークスタイルに合せて選ぶことが可能となる。なお全席指定での利用で途中の座席変更はできないが、連続予約は可能なので、作業内容に応じて座席を変更しての長時間作業は問題ない。
また各シートにWi-Fiと電源が完備され、サポートエリアではフリードリンク、フォンブース、アロマが焚かれている。匂いの関係で食事はNGだが、飲み物の持ち込みは問題ない。
首都圏と地方で拡充を狙う
利用にはSTATION WORKの会員登録が必要で、「個人会員」「法人会員」の2つがある。また料金は15分/250円(税抜き)だが、しばらくはキャンペーン料金となる15分/150円(税抜き)での利用が可能。
そして、利用時間は全日7時30分~21時で、専用ウェブサイトでの予約後、入室時にQRコード認証が必要となる。
今後のサービス展開は、2020年度までに30拠点(ブースタイプ、ルームタイプ含む)の展開を目標とし、まずは首都圏での拡充を行いつつ、新幹線の通る地方の大きな駅も予定しているという。
働き方の多様性が広がる中、職場環境にもさまざまな形態が求められるだろう。時間を重視するビジネスパーソンには、ターミナル駅の「駅ナカ」という利便性の高い場所で仕事ができるのは、高い価値と感じるのではないだろうか。