水彩画家のあべとしゆきさんが公開した、4枚の作品。自然の一瞬をとらえた、まるでそこに存在しているかのような水彩画に注目が集まっていました。

草の細やかさ、水面、岩の質感。どれをとってもまるで実物かのようにリアルですが、日光が暖かそうにあたり、どこか思い出の中の風景のように、幻想的でもあります。都会の喧騒の中であっても、ふと子供の頃に遊んだ自然に戻れてしまう…そんな水彩画です。

山形県酒田市に生まれ、新聞社デザイナー、美術教師を経て2008より水彩画制作を中心に活動されているあべとしゆきさん。日本だけでなく、スペインやタイなどの国際展にも出品しておられ、海外にもファンを抱えておられます。

今回、あべとしゆきさんにお話を伺うことができました。

ーー制作期間はどのくらいかかるのでしょうか?

「制作時間は作品の大きさにもよりますが、数時間から数日ほどです。透明水彩は重ねすぎると色が濁るので、短時間で一気に描くように心がけています。

リアルに見せるコツは、あまり細かく描かないこと。細部よりも全体の明暗のバランスを重視しています。細かく描かないことによって、見る人の感性が自由に想像して入っていけるんです。

実は、写真的なリアルさを追求しているのではなく、自然から感じ取れる感覚的なものを表現したいと思っています。”癒される”と言う感想が一番、嬉しいんです」。

ーー”透明水彩”という絵の具があるんですね。

「水彩の絵の具には、【透明水彩】と【不透明水彩】があります。透明水彩では、白は使わずに紙を残すことによって白を表現するんですよ」。

10月9日から15日まで、横浜高島屋で個展を開催。もしこの記事を見て、ご興味を持たれた方は、足を運んでみてはいかが。投稿は、おおよそ2日間で、6,600件のリツイート、27,000件のいいねを集め、話題になっています。