
◆本記事はプロモーションが含まれています。
梅雨の防災雨具として人気のレインコート。大雨や雪が降っているときも両手をあけて安全に動けるのが魅力です。この記事では、選び方とおすすめ商品を紹介します。おしゃれなポンチョなど登山などでも活躍するレインウェアもあるので、災害に備えたい人はぜひ参考にしてください。
防災向けレインコートの選び方
防災向けレインコートを選ぶときのポイントは下記の4つ。
【1】セパレートタイプが動きやすい
【2】耐水圧は10,000mm以上を目安に
【3】透湿度は12,000g以上が安心
【4】高視認性も重要
【5】耐久性が高いものを選ぶ
【6】日常使いできるもので気軽に備えよう
上記のポイントをおさえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】セパレートタイプのウェアを選ぶ
【エキスパートのコメント】
防災用レインコートの目的は、とにかく身体を濡らさないことです。
たとえば、ポンチョタイプのウェアはリュックの上から手軽に羽織れるなどのメリットがありますが、強い雨の場合や足下が浸水している場合は、下半身を守ることができません。そのため、上着とズボンが別々になっているセパレートタイプのレインコートを準備するのが適しています。
きちんとしたフードがついたセパレートのウェアであれば、全身を水濡れから保護することができ、また風を防ぐウインドブレーカーとしての利用や、濡れた服を乾かす間の着替えとしても活用することができます。
【2】防水性能「耐水圧」10,000mm以上を選ぶ
【エキスパートのコメント】
レインコートに使われる防水素材はさまざまですが、防水性能は「耐水圧」という数字で比較できます。
傘やテントのように、ただ雨を受け止めるだけであれば、耐水圧500mmで小雨から、1,000mmで中程度の雨から、1,500mmで大雨から、3,000mmで台風などの打ちつける雨から水の浸入を防ぐことが可能です。
一方、レインコートの場合は、歩いたりしゃがんだり座ったりするため、場所により強い圧力がかかります。そのため、中程度の雨なら2,000mm、大雨なら10,000mm、台風クラスの雨を想定するなら20,000mm程度の耐水圧が必要です。商品を選ぶときは、耐水圧ができれば20,000mm以上、最低でも10,000mmを目安にしましょう。
【3】蒸れ防止性能「透湿度」12,000g以上が安心
【エキスパートのコメント】
耐水圧とあわせて重要な性能レベルが「透湿度」です。耐水圧は水をとおさない素材を使えば強化できますが、水の浸入を防ぐということは、逆に内側からの湿気も外に出せなくなります。
いわゆるビニール製のレインコートなどは、安価な割に防水性能が高いです。しかし、避難行動中にかいた汗がひたすら内側にたまるためサウナスーツ状態となり、雨ではなく自分の汗で身体が濡れてしまうことに。
そのため、レインウェア内の湿気を外に出す透湿性能を持った素材を選ぶことが重要です。徒歩避難による蒸れを防ぐ場合は「12,000g/m2・24h」、駆け足を含む激しい運動をともなう避難を想定する場合は「24,000g/m2・24h」以上の透湿度が求められます。
【4】孤立・遭難時や災害対応を想定するなら高視認性も重要
浸水で取り残される可能性がある場合や水防活動をする際には、視界が極端に悪いなかでも確認しやすいウェアを選びましょう。
高視認性のJIS規格は、布の性能ではなく、交通事故から身を守る安全服のカテゴリになります。JIS T 8127(高リスクで作業する人用)のほかに、日本交通安全教育普及協会のJATRAS 001(児童向け)、JATRAS 002(自転車通学者向け)、日本保安用品協会のJSAA 2001(一般利用者向け)の規格があります。
これらの性能を目安に、使用シーンや使う人に合った視認性の高いレインウェアを選びましょう。
【5】ウェアの耐久性は層の多さや生地の厚みで確認
大きな災害時は、飛来物やガレキのなかを歩き回ることもあります。とがったものに引っ掛かることもあるので、強度にも気をつけて選びましょう。
一般的に、防水透湿性素材は、ラミネートフィルムやコーティングなどで層が作られています。層が多く丈夫なものを選びましょう。
また、生地の厚さは繊維や太さにもより、デニール(D)を目安にして厚みのあるものを選びましょう。数字が大きくなるほど太く丈夫になります。3層でデニールの数値が大きめの生地だと、値段は高くなりがちですが、長く使えますよ。
【6】ハードルが高く感じるなら、日常使いできるものを選んで
【エキスパートのコメント】
きちんとした性能を持つ防災向けレインコートは総じて高価ですし、また雨具は避難時に必ず利用するとも限りません。防災向けレインコートは、命を守るために重要な防災グッズですが、コストパフォーマンスで考えると準備が難しいアイテムでもあります。
雨具に限ったことではありませんが、グッズは「防災専用」に準備するのではなく、できるだけふだんから使える道具を「防災にも」使えるようにすることがポイント。アウトドアやスポーツ、通勤通学でレインコートを利用するのであれば、日常使いできるものを購入し、災害時にも利用できるようにするのがおすすめです。