ついさっきまで強い日差しが照りつけていたかと思えば、急にバケツをひっくり返したようなゲリラ豪雨……と、夏の天気は移ろいやすい。通勤や外回りの際に、洋服が濡れて困った経験をお持ちのビジネスマンも多いはず。そんなシーンに活躍してくれるのが、"防水性・透湿性・防風性"の三拍子そろった「GORE-TEX」のテクノロジーを採用されたウェアだ。

  • 2019年秋冬の新商品が数多く展示された

このたび、2018年秋にお目見えした新ブランド「GORE-TEX INFINIUM(TM)」が、今年の秋冬から本格展開されるとあって、ブランドセミナーと展示会が行われたのでその模様をお届けしたい。

急な雨にも困らない! 「GORE-TEX プロダクト」の魅力

「そもそも「GORE-TEX」って何?」という方のために、その基本情報を解説しておこう。「GORE-TEX プロダクト」の特徴は、世界的化学材料メーカーであるゴア社が提供する「GORE-TEX メンブレン」という特殊なフィルム状の素材によってもらたらされる"防水性・透湿性・防風性"。この「GORE-TEX メンブレン」の表裏に生地を貼り付け、2層もしくは3層に仕立てられたものが「GORE-TEX ファブリクス」と呼ばれ、さまざまなアパレルブランドのウェアに採用されているのだ。

  • 「GORE-TEX ファブリクス」の構造

その生地は、外からの水は通さず、汗などの水蒸気は通過させることができるとあって、日本のような高温多湿な気候にも適した機能と言える。しかも、それだけでなく防風性も備えているとあって、秋冬や夜間の冷たい空気を防ぐことができるという優れもの。

  • 「GORE-TEX プロダクト」は厳しい品質基準テストをクリアする必要があり、その分、防水透湿性を保証している

野外フェスやキャンプなどアウトドアでの活用はもちろんのこと、雨季があり四季があり、移ろいやすい日本の気候においては日常的に重宝するシーンが豊富なので、シーズンを問わずビジネスバッグの中に「GORE-TEX」のアウターを一着入れておくと便利だろう。

新ブランド「GORE-TEX INFINIUM(TM)」の特徴は?

そんな"防水性"が代名詞とも言える「GORE-TEX」だが、この秋冬から本格展開される新ブランド「GORE-TEX INFINIUM(TM)」の特徴は、"防水性"ではない。そのテーマは、必ずしも防水性が必要でないとき、アクティビティや環境条件に応じた"機能性"。

  • 「GORE-TEX INFINIUM(TM)」のロゴは白色

その特徴はというと、弱い雨や雪を弾く"持続的な表面撥水性"、突然の小雨でも水滴を弾く"耐水性"、いかなる風も遮断する"優れた防風性"、汗の水蒸気を逃がし蒸れにくい"透湿性"など、防水性にとらわれない幅広い展開となっている。雨の日やアウトドアシーンに「GORE-TEX」のウェアを着ているという人も多いと思うが、この「GORE-TEX INFINIUM(TM)」のウェアは、これからの寒い秋冬の通勤はもちろん、休日のおでかけまで幅広いシーンに活用できる仕様となっているのだ。

ビジネスシーンにも活用したい新アイテムたち

同展示会・ブランドセミナーでは、「GORE-TEX」を採用したさまざまなブランドのアウターやフットウェアが展示された。その中から、ビジネスユースにもオススメのアイテムたちを見ていきたい。

まずは、レザーシューズがビジネスマンに大人気の「REGAL Shoe & Co.」。同社の商品企画・森田幸之介氏によると「機能性が求められるフットウェアにおいて、『GORE-TEX』の防水性があって蒸れにくいというメリットは、ビジネスユースのレザーシューズと相性がいい」とのことで、「GORE-TEX」のフットウェアはビジネスマンから高い人気を得ているそうだ(人気ブランドショップの店員に聞いた『ビジネスシューズ』の選び方)。

  • 「REGAL Shoe & Co.」New GTX Round Straight Tip 819S(税別46,000円)

  • 「REGAL Shoe & Co.」New GTX Round Straight Tip 819S(税別46,000円)

続いては、180年以上の歴史を持つアメリカのアウトドアブランドの歴史を継承しつつ、現在のテクノロジーを取り入れたアイテムを展開する「ウールリッチジャパン」。取締役社長の川田慎二氏は「アウトドアウェアの役割は、さまざまな外的要因によるマイナス要素やストレスを減らし、いかにプラスの要素をつくっていくか、ということ。その点において『GORE-TEX』のテクノロジーは有用性が高い」と話す。2019年秋冬の商品ラインナップには、「GORE-TEX INFINIUM(TM)」のファブリックを採用したニューアイテムも登場する。

  • 「ウールリッチ」。左:ARCTIC DOWN PARKA(税別88,000円)、右:RICH'S JASPER DOWN PARKA(税別79,000円)

この他にも、ダウンやコート、ライダースなどさまざまなタイプのアウター、レザーシューズやスニーカーなどのフットウェアが展示された。いずれも機能性、ファッション性が高いアイテムばかり。自分のワークスタイルに合わせて好みのものを購入すれば、これからのビジネスライフがより快適になるに違いない。

  • ダウンやコート、ライダースなどさまざまなタイプのアウターが展示された