7月20日、第13期マイナビ女子オープン一斉予選が東京都千代田区「マイナビルーム」で行われました。
16人による本戦の組み合わせが決定
一斉予選には女流棋士55人、アマチュア8人が参加、5人から6人のトーナメントに12ブロックに分かれて本戦入りを懸け争いました。各ブロックの勝ち上がり者は以下の通りです。
- (1)塚田恵梨花女流初段
- (2)清水 市代女流六段
- (3)加藤結李愛女流1級
- (4)竹部さゆり女流四段
- (5)和田 あき女流初段
- (6)脇田菜々子女流1級
- (7)里見 咲紀女流初段
- (8)磯谷 祐維アマ
- (9)甲斐 智美女流五段
- (10)岩根 忍女流三段
- (11)小野ゆかりアマ
- (12)伊藤 沙恵女流三段
今期は、第1期から12期連続で本戦入りしていた清水市代女流六段、2014年度に奨励会から女流棋士に編入して以来タイトル挑戦6回、特に2017年度には4棋戦で挑戦権を獲得した伊藤沙恵女流三段など、実力者が予選を通過する中、前期同様、2人のアマチュアが本戦入りを果たしました。
磯谷祐維アマが突破した8ブロックは上田初美女流四段、渡部愛女流三段が入った超激戦区でしたが、初戦から上田女流四段、武富礼衣女流初段、渡部女流三段を連破しての本戦入り。一般来場者による予選決勝の勝利者予想クイズでは渡部女流三段を推す声が圧倒的に優勢でしたが、これを見事に覆しました。対局室とは別の場所で行われていた大盤解説会で解説役を務めた糸谷哲郎八段は、対渡部戦の内容を「プロ公式戦と比べても遜色がない」と絶賛。磯谷アマはインタビューで「今日は当たりがすごく強く、本戦入りは本当にうれしい」と語りました。
小野ゆかりアマは会社員で、中学生、高校生の頃から女流アマ強豪として各大会で活躍。女流公式棋戦においても、主に本棋戦と、同じくアマチュアにも参加資格のあるオープン棋戦のリコー杯女流王座戦に参加し、通算成績29勝21敗(※今期一斉予選の勝数を含まない)の実績を挙げています。今期は滝祐子アマ、長谷川優貴女流二段を下し、3期連続3回目の本戦入りを決めました。即日行われた本戦抽選会で、これまで0勝2敗と1度も勝てていない甲斐智美女流五段が1回戦の相手と決まり、「以前対戦したときよりも成長した将棋が指せるようにしたい」と抱負を語りました。
一斉予選は一般に公開(※チケット事前購入制)して行われ、女流棋士、アマチュアの真剣勝負を来場者が固唾を飲んで観戦、またゲストプロ棋士による解説会やサイン会なども催される毎年恒例の大イベントとなっていて、今期は解説会に藤井猛九段、山本博志四段の他、飛び入りで糸谷八段、香川愛生女流三段という超豪華メンバーが登壇し、会場を大いににぎわせました。本戦抽選会も一般公開。対局終了後、予選通過の時間が早かった選手から順にくじを引き、その場で組み合わせが決まります。
シードの4人以外が自らの手で行った抽選により完成した本戦トーナメント表は画像の通りです。