JR東日本は10日、沿線の高校による協力の下、ウェルネットと共同で、9月1日からJR東日本の一部路線の通学定期券において「スマホ定期券」のモニタリングを実施すると発表した。

  • 「スマホ定期券」画面イメージ(JR東日本提供)

「スマホ定期券」はウェルネットが提供するスマホアプリ「バスもり!」を活用し、利用者自身で「バスもり!」アプリをダウンロードすることにより、スマホの操作だけで定期券の購入や乗車ができるサービス。JR東日本は今回のモニタリングを通じて運用面での課題等を洗い出し、さらなるサービス向上に取り組むとしている。

JR東日本では、首都圏や仙台・新潟エリアで「モバイルSuica」を活用し、駅の窓口に足を運ぶことなく定期券を購入できるサービスを展開している。しかし、「Suica」などの交通系ICカードを導入していない線区では、定期券を発行するため、利用者が駅の窓口まで行く必要があった。今回、ウェルネットとの連携により、駅の窓口へ行かなくても通学定期券を購入できるしくみを試行導入することで、サービスの向上を図る。

このサービスでは、利用者のスマホから定期券を申し込むことができ、またスマホ自体が定期券となるため、駅で改めて定期券を購入する必要がなくなる。代金の支払いはクレジットカード決済をはじめ、コンビニや金融機関のATMといった多様な支払い方法に対応するほか、ウェルネットが提供する支払アプリ「支払秘書」を活用することで、申込みから支払いまでのすべてがスマホで完結するという。

実施時期は2019年9月1日から2020年3月31日まで。対象区間は水郡線矢祭山~磐城守山間、奥羽本線大石田~真室川間、陸羽東線新庄~最上間、陸羽西線新庄~古口間、気仙沼線BRT柳津~気仙沼間、羽越本線本楯~西目間、上越線越後湯沢~浦佐間、小海線清里~小諸間、飯山線豊野~森宮野原間となっている。

対象券種は「通学高校(1・3・6カ月)」とされ、スマホから資格確認用情報の入力と本人確認用写真を撮影・画面表示を行うことで、駅窓口へ「通学証明書」を提出する手続きが省略される。