花王は7月8日、くせ・うねり髪でも、使うたび扱いやすくなる新シリーズ「エッセンシャル flat」を発表。シャンプー、トリートメント、洗い流さないトリートメント(セラム)の全5製品を10月19日より発売する(オンラインでは8月5日より先行発売)。発表に伴い、同社は都内にて記者説明会を開催。開発の狙いとその効果について紹介した。
エッセンシャル flat - その特徴は?
今回の新製品は、自分の髪にくせ・うねりがあることで悩んでいる20~40代女性をターゲットにしたもの。毛先までまとまる「モイスト&モイスト」と、素直で広がりにくい「ボリュームダウン」の2シリーズから「くせ・うねりメンテナンス シャンプー」(900円)、「くせ・うねりメンテナンス トリートメント」(900円)を展開。また、洗い流さないトリートメント「くせ・うねりときほぐしセラム」(1,200円)も用意した。※いずれも参考価格
同社では、くせ毛に悩む女性が毎日、長い時間をかけてヘアーアイロンやドライヤーを使ってスタイリングしているという事実に注目。「長い人では30分をかけてセットしています。でも熱器具を使用すると、髪が傷んでパサつき、さらに扱いにくい髪になってしまう。負のスパイラルに陥るわけです」と、ヘアケア事業部の小林恵美氏は語る。
そこで、ドライヤー・アイロンなどの熱に反応すると髪が扱いやすくなる新製品を開発。熱を加えたときに髪を柔軟化する整髪成分(イソステアリルグリセリル)が配合されているのが大きな特徴だ。同社では、これを”くせ・うねりときほぐし成分配合”として訴求していくとしている。
他にも、髪がゴワつく原因に水道水に含まれているカルシウムがあり、これを改善する洗浄コハク酸をシャンプーに配合。「くせ、うねり髪の人にぜひ、使って欲しい。365日使うたびに、自分の髪が扱いやすく、形づけやすくなります」とアピールした。
より強く効果を実感できる製品が、くせ・うねりときほぐしセラム。同社では、これを”髪のスペシャル美容液”と説明する。夜、タオルで乾かした後の濡れた髪に根本から毛先までなじませることで、朝、起きたときには成分が髪に浸透しているという。
その効果について、ヘア & メイクアップアーティストの長井かおり氏は「私も使ってみましたが、指通りがとても良くなりました。皆さんも、きっとドライヤーが楽しくなることと思います。寝る直前まで、ずっと髪を触っていたくなる。結ぶのがもったいなくて、髪を下ろしていたい、と思えるようになりました」と太鼓判を押した。
小林氏は「髪そのものをケアする商品機能にとどまらず、その先にあるお客様自身のマインドや生活の向上を目指してまいります」と説明。同社が掲げる標語は、“ヘアケア”から“ヘアライフマインド向上”へ――。エッセンシャル flatにより、髪の悩みでイライラしがちな消費者の気分もフラットにしていく、とまとめた。
LINE公式アカウント「flat ヘアサロン」を開設
説明会では、LINE公式アカウント「flat ヘアサロン」も発表。ひとくちに「くせ毛」と言っても、その性質とお手入れ方法は人によりまちまち。そこで、くせ髪の分析とお手入れ方法を提供するため「flat ヘアサロン」を開設。同サービスでは、髪の長さ、気になる部位、部位の状態を選択すると8,296通りのパターンで分析するという。
髪も健康になるの? 頭皮への影響は?
説明会の終了後、花王 ケアケア研究所 主任研究員の渡邊俊一氏に気になったことをいくつか質問してみた。
髪の状態を安定化する効果がうたわれている新製品。では、髪の健康そのものについてはどのように考えられているのだろうか。これについて渡邊氏は次の2つの観点で好影響があると説明。「ひとつ目は、ヘアーアイロンの温度を下げてもキチンと伸びる髪になります。アイロンをあてる回数も減るでしょう。これにより熱ダメージの低減が考えられます。ふたつ目は、従来製品と同様に髪のダメージを補修する成分が含まれています。この2点により好循環を生み出して、お客様の髪が扱いやすい状態をキープできると考えています」とのこと。
また、頭皮の影響については「花王では厳しい安全性の試験を実施しており、頭皮に対するマイルドさも考慮しています。例えば、シャンプー、コンディショナーは肌と同じ弱酸性。肌に優しい成分により、頭皮への刺激がありません」と説明した。