箱根登山鉄道は8日、今月引退するモハ1形107号を神奈川県小田原市の鈴廣蒲鉾本店に譲渡すると発表した。店舗の一部として活用されるという。

  • 「えれんなCAFE107」全景イメージ

モハ1形は独特のうなる音とともに走行する吊掛け駆動方式を用いた車両。107号は103号とともに、7月19日の最終運行をもって100年近い歴史に幕を下ろす。今回、譲渡を受ける鈴廣蒲鉾本店と箱根登山鉄道はともに小田原市に本社があり、「小田原名物のかまぼこを多くの人に届けてくれた存在」として箱根登山鉄道に敬意を表す意味もあり、引退車両を譲り受けることを決めたという。

引退後のモハ1形107号は、売店やお食事処、かまぼこ博物館などからなる観光施設「かまぼこの里」の敷地内にある箱根ビールショップの隣に設置される。車内で飲食できるように改装し、箱根ビールショップとモハ1形107号が一体となった「えれんなCAFE107」としてリニューアルオープンする。

  • 「えれんなCAFE107」店内からの景色イメージ

「えれんなCAFE107」では、「箱根百年水」を使った箱根ビールや、鈴廣のかまぼこを使ったメニューを提供。店内から車両を眺めることもでき、購入した商品を車内で飲食することも可能だという。モハ1形107号にちなんだ限定商品も企画しているとのこと。営業開始は9月上旬を予定している。