資生堂は7月1日、毎日変化する女性一人ひとりの肌と肌環境に合わせた新たなIoTスキンケアシステム「Optune(オプチューン)」を同日より本格スタートさせると発表した。同サービスは専用のマシンから、その時どきの肌に最適なスキンケアが抽出されるのが特徴だ。

  • 資生堂が「Optune」をスタート。専用のマシンからスキンケアを提供する

    資生堂が「Optune」をスタート。専用のマシンからスキンケアを提供する

Optuneとは? サービスの概要とこだわり

「Optune」は、パーソナライズド・ビューティーを実現するために同社が提供する月額1万円(税抜)のサービス。iPhoneのカメラで肌の状態を分析するとともに、その日の気分、生理周期、睡眠時間のほか、気温・湿度・紫外線・PM2.5・花粉などの環境データも加味して、その時どきのユーザーに最適なスキンケアをマシンから抽出する。使用する際の履歴が残るため、肌が改善した経緯も後から確認することも可能だ。

  • 利用イメージ。iPhoneのカメラで肌を撮影し、専用アプリで分析、マシンから適量のスキンケアが手元に抽出される

    利用イメージ。iPhoneのカメラで肌を撮影し、専用アプリで分析、マシンから適量のスキンケアが手元に抽出される

同社では、昨春よりベータ版として本サービスを先行提供。その際に得られた情報や寄せられた要望をもとに、今回、正式版の提供に至った。正式版ではスキンケアソリューションの抽出パターンが、ベータ版の1,000通りから8万通りに拡大されたというから驚きだ。その他、ベータ版では「どんな成分が、どれほど出たかが分からない」という声があった為、アプリから抽出された成分量が分かるようにアップデートしているとのこと。

  • 円の大きさと文章で、アプリから抽出された成分量が分かるようになっている

    円の大きさと文章で、アプリから抽出された成分量が分かるようになっている

マシンにセットされているのは、5本のボトル。残量はクラウドを通じて同社で把握しており、なくなる前に自動で追加のボトルが指定の住所へ郵送される。説明会に登壇した、資生堂ジャパンの杉山繁和社長は「毎日、忙しくも充実している30代から40代の女性がターゲット層。仕事、家事、育児、趣味など、やりたいことがたくさんあって時間が足りない、そんなアクティブな女性にお使いいただければ」とアピールした。

  • マシンには5本のボトルがセット。無くなる前に自動で届く

    マシンには5本のボトルがセット。無くなる前に自動で届く

  • 「未来のスキンケアをご提供する」と意気込む、資生堂ジャパン 代表取締役社長・杉山繁和氏

    「未来のスキンケアをご提供する」と意気込む、資生堂ジャパン 代表取締役社長・杉山繁和氏

説明会で担当者に話を聞くと、「ほかの化粧品を使わなくても、これを朝と夜に使うだけで、肌の状態が変わってきます」とコメント。利用者の動向を分析すると、最初の14日間ほどしっかり使った人は、その後、半年でも1年でも継続利用することが分かったという。そのため同社は、最初の14日間、しっかり使ってもらえるようなプログラムも用意。使い続けることで、アプリの中で花が咲いていくといった面白い仕掛けがあるようだ。他にも、ベータ版の利用者から「撮影方法が難しい」との声があったので、使い方のコツを紹介する動画も用意したとのこと。今回リリースした専用アプリはiPhoneのみでの提供となるが、「どこかのタイミングで他機種にも対応できたら」と説明した。

  • アプリには、使い方を分かりやすく説明する動画をプリインしている

    アプリには、使い方を分かりやすく説明する動画をプリインしている

  • 資生堂初のサブスクリプションサービス「Optune」

    資生堂初のサブスクリプションサービス「Optune」


今回はじめてサブスクリプションサービスを提供する同社。嗜好などの個人的な理由による解約は、半年以内なら解約金が5,000円かかり、7か月以降なら0円となり、肌に合わないといった理由であれば解約金はかからないとしている。

気になるけれど、実際に試してから契約を検討したいという方は、同サービスが体験できるポップアップストア「Hello, Optune World!」が7月2日から15日までSIDE(東京都港区)に開設するので足を運んでみるのはいいかもしれない。