リスクモンスターが5月5日のこどもの日を前に、第8回「お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業」の調査結果を発表した。

  • お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業とは

    お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業とは

同調査は、各業界の大手企業・組織200社を抽出し、全国の未成年の子や孫をもつ20~69歳の男女個人を対象に実施したもの。調査期間は2019年3月27日~3月31日で、有効回収数は800サンプル。結果は次の通り。

公務員は根強い人気

「お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業ランキング」のランキング1位は「国家公務員」(回答率10.3%)、次いで2位「地方公務員」(同9.1%)、3位「トヨタ自動車」(同2.9%)となった。以下、4位「味の素」(同1.9%)、5位「グーグル(Google)」(同1.4%)、6位「全日本空輸(ANA)」、「パナソニック」、「本田技研工業(ホンダ)」(同1.3%)、9位「東海旅客鉄道(JR東海)」、「三菱商事」(同1.0%)と続いた。

  • 図表A ランキングベスト20

    ランキングベスト20

業種としては製造業が13社。企業名は次の通り。トヨタ自動車、味の素、パナソニック、本田技研工業(ホンダ)、タカラトミー、アップル(Apple)、任天堂、キヤノン、資生堂、サントリー、武田薬品工業、デンソー、日立製作所)と最も多く、その他交通インフラ系4社(全日本空輸(ANA)、東海旅客鉄道(JR東海)、日本航空(JAL)、東日本旅客鉄道(JR東日本)。

同調査を第7回「お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業ランキング」の結果と比較したところ、前回1位だった「地方公務員」が2位となり、前回2位の「国家公務員」がトップとなった。公務員の人気は根強く、公務員をランキング対象とした第5回から「国家公務員」と「地方公務員」がランキング1位、2位を独占している。3位は前回と同じく「トヨタ自動車」で民間企業としては第2回調査から7回連続で1位となった。

ランキングが大きく変動した企業としては「味の素」(前回24位→4位)、「本田技研工業(ホンダ)」(前回24位→6位)、「タカラトミー」(前回55位→11位)、「富士フイルム」(前回84位→13位)、「デンソー」(前回62位→20位)、「東レ」(前回135位→20位)、「日立製作所」(前回38位→20位)の上昇が目立った。一方、前回上位20位以内であった「NTTドコモ」(前回10位→44位)、「ソニー」(前回13位→64位)、「伊藤忠商事」(前回15位→31位)、「住友商事」(前回15位→64位)は大幅にランクダウンする結果となった。

  • ランキングベスト100

    ランキングベスト100

父母・祖父母ともに安定性を重視

お子さんに勤めてほしい企業では、ランキング1位は「地方公務員」(回答率9.3%)。次いで2位「国家公務員」(同8.8%)、3位「トヨタ自動車」(同3.3%)、4位「グーグル(Google)」(同1.5%)、5位「味の素」、「全日本空輸(ANA)」、「パナソニック」、「三菱商事」、「タカラトミー」、「任天堂」(同1.3%)と続いた。

  • 図表C お子さんに勤めてほしい企業上位

    お子さんに勤めてほしい企業上位

お孫さんに勤めてほしい企業ランキングは、1位「国家公務員」(回答率12.3%)、2位「地方公務員」(同9.5%)、3位「トヨタ自動車」(同2.8%)、4位「味の素」(同2.5%)、5位「本田技研工業(ホンダ)」(同2.3%)となった。

  • 図表D お孫さんに勤めてほしい企業上位

    お孫さんに勤めてほしい企業上位

お子さんに勤めてほしい企業、お孫さんに勤めてほしい企業では、前回同様にトップ3は「国家公務員」、「地方公務員」、「トヨタ自動車」が占める結果に。父母世代と祖父母世代で、「地方公務員」、「国家公務員」の順位に違いはあるが、安定的なイメージの強い公務員が上位にランクインしている。

お子さんに勤めてほしい企業は「タカラトミー」、「任天堂」など、お子さんからの人気も高い玩具やゲームのメーカーが順位を上げて、トップ20にランクイン。お孫さんに勤めてほしい企業は、お子さんに勤めて欲しい企業ランキングにランクインしていない「日本放送協会(NHK)」や「日本テレビ」など、日常生活で目に触れる機会が多い企業が目立った。

勤めてほしい企業の「給与額」を最も重視

お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業において重視するポイントは「給与額」、「社員を大切にする」、「福利厚生」、「将来性」、「雇用形態」が上位となり、トップ5の項目は両世代から高い支持を得ている様子がうかがえる。また父母世代は祖父母世代に比べ、「給与額」、「残業時間」など実際に働く子どもの労働環境を重視する傾向がみられた。一方で、祖父母においては「将来性」、「社会的責任」、「企業規模」、「業績」など、企業質を重視する傾向がみられており、世代により勤めてほしい企業に対する価値観に違いがうかがえる結果となった。

  • 図表E 重視するイメージ

    重視するイメージ

前回調査に引き続きお子さん、お孫さんに勤めてほしい企業において重視するポイントの1位となった「給与額」では、実際に稼いでほしい最低年収の回答は400万円~600万円が多数を占めている。

父母、祖父母としてはお子さんやお孫さんが高収入を得て裕福な暮らしをして欲しいと考えていることを前提としているものの、まずは平均的な収入を得て、安定した生活を送ってくれていればというところなのだろう。

  • 図表F 稼いでほしいと考える最低年収

    稼いでほしいと考える最低年収