ジャーナリストの池上彰氏が、最近大きな話題になっているニュースの数々、そして今さら「知らない」とは恥ずかしくて言えないニュースの数々を分かりやすく解説するテレビ朝日系番組『池上彰のニュースそうだったのか!!』。15日(18:56〜)の放送では、環境問題、ごみ問題、女性差別問題など、世界共通のいろいろな社会問題に対して、「そこまでやる!?」という世界各国の対策・政策について解説した。
同局の丹羽敦子プロデューサーは「今回の企画のきっかけは、アメリカの中間選挙の際に公開され、話題となったキャンペーン動画です」明かし、「放送でも紹介した、アメリカの高齢者が若者に『どうせ政治に興味ないんでしょ? 私たちの好きなようにしたいから、若い人は投票に行かないで』と呼びかける動画なんですが、池上さんがこれをネットで見て、いたく感動されたようで」と笑顔を見せる。
池上氏は「センスあるよね~。ああいう風に言われると逆に投票行かなきゃ、って思うよね。こういう面白いキャンペーン動画って実はたくさんあるんじゃないかな?」と話しており、「世界のいろいろな対策を見て、『日本ももっとやればいいのに!』『こうなれば私も〇〇するのに!』と視聴者の皆さんに感じていただければ」とのことだ。
池上氏は「たまにはこういうVTR見る企画もいいね」と話したそうだが、丹羽Pは「実はこの企画、スタッフ的にはものすごく大変なんです…」と振り返る。というのも、「世界中の動画が、ネット上にはたくさん転がっているんですけど、その許可取りがものすごく大変なんです。メッセージを送っても全然連絡つかなかったり、英語ではまったく反応してくれなくて、その国の言葉で送ってやっと返事が来たり…。結果、許可を取るだけで3か月くらい費やしました…」と打ち明けた。
「この番組は、基本的に今ニュースになっている内容を取り上げるため、企画から放送まで2〜3週程度のスパンで動いているんですが、今回のように数カ月かけることは本当に異例です」と言い、「でも、いつもとは違った感じで、楽しんでいただけたのではないでしょうか」と胸を張った。
今回取り上げた映像の中で、池上氏が特に気に入った作品は、アメリカの中間選挙の動画のほか、フィンランドの大統領選の宣伝動画だったそう。「日本のアニメ風の動画で投票を呼び掛けるものなんですが、池上さんは結局、選挙がお好きなようで。日ごろからずっと『若い人にもっと投票に行ってほしい』『政治家は投票してくれる人向けの政策をするから、若い人が投票に行かないと高齢者にばかりお金が使われて、若い人向けの政策が後回しになる』とおっしゃっていて。今回の特集を見て、日本の若い人たちもちょっと危機感持っていただけるとうれしいなと思います」(丹羽P)。
『池上彰のニュースそうだったのか!!』は、この15日の放送で今年最後だが、27日(19:00〜)には特番『池上彰が総ざらい 今年のニュースでわかる 平成30年間の日本』が放送される。今年あったさまざまなニュースを入り口に、平成30年間の日本社会の変化を解説していく。