エン・ジャパンは11月28日、退職時の「引きとめ」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は11月2日~14日、同社運営の「ミドルの転職」サイトを利用する転職コンサルタントを対象にインターネットで行われ、139名の有効回答を得た。
調査によると、2人に1人のミドルが「退職時に引きとめにあう」ようで、引きとめにあう確率が高いのは、「後任が不在の場合」(58%)や「進捗中のプロジェクトに関わっている人物の場合」(49%)とのこと。
そこで、どのように引きとめられるのか質問したところ、「後任者が見つかるまでなど、時期の引き延ばし」(59%)が最も多く、次いで「年収アップが提示される」(55%)、「経営層や上司などからの期待や説得」(45%)と続いた。また、引きとめられた結果、転職を思いとどまるミドルの割合を聞いたところ、およそ8割の転職コンサルタントが、「3割未満」(81%)と回答した。
次に、「悪質な引きとめ(ハラスメント)に遭遇したことはありますか?」と尋ねたところ、40%の転職コンサルタントが「ある」と回答。実際にあった悪質な引きとめについて教えてもらったところ、「退職届を受け取らないなど手続きを進めない」(67%)、「退職時期を度々延長させられる」(61%)、「上司や上位役職者による恫喝」(45%)が上位に並んだ。
最後に、悪質な引きとめに対する対処法を伺ったところ、「人事に直接、退職届を持参する」「確固たる姿勢で粘り強く交渉を継続すること。しかし対応が悪質な場合は、労働局への相談なども辞さない姿勢を見せる」「実例として、退職届を破棄され、内容証明を取った簡易書留で、再度退職届を郵送するも、受け取り拒否をされた方がいました。その後、労働監督署に相談し、やっと退職を承諾されました。悪質な場合は、速やかに公的機関に相談するべき」といったアドバイスが寄せられた。