ジャーナリストの池上彰氏が、最近大きな話題になっているニュースの数々、そして今さら「知らない」とは恥ずかしくて言えないニュースの数々を分かりやすく解説する『池上彰のニュースそうだったのか!!』。24日(18:56〜20:54)は生放送で、アメリカと中国の関係が「新冷戦」とまで言われる状態になっていることや、記者殺害事件で最近よくニュースになるサウジアラビアについて説明していった。
生放送となった理由を、テレビ朝日の丹羽敦子プロデューサーは「今回は池上さんの海外ロケが立て込んでいるという、スケジュールの都合です」と語る。同番組が生放送を行うときは、米英仏によるシリア攻撃など、大きな出来事が起きた後の"緊急生放送"が多いが、丹羽Pは「通常なら収録して放送する内容ですが、あえての生放送でした。珍しいパターンです(笑)」と振り返った。
また、24日の未明には、大阪での万博開催が決定した。丹羽Pによると、池上氏は「新聞各紙での取り扱いの違い」に注目していたという。「池上さんの楽屋には、毎回当日の新聞を入れているのですが、池上さんはこれを見て大興奮でした。というのも、各紙比べてみると万博大阪決定が載っている新聞と載っていない新聞があったんです。新聞の朝刊は通常、深夜1時半ごろが締め切りなんですが、今回開催地の投票が始まったのが午前1時前だったので、本当にギリギリだったんですよね。そのため、粘った新聞と粘らなかった新聞があったようなんです」と丹羽P。
続けて「しかも日経新聞は、池上さんの自宅に届いたのは13版で万博決定の話題が載っていなく、テレ朝には14版の"万博ありバージョン"が届いていたので、ものすごく悔しがっていました」と笑顔で話し、池上氏がその日、"万博ありバージョン"の日経新聞を持って帰っていったことも明かした。また、丹羽Pは「そんな新聞のちょっとした違いに気づいて興奮するあたり、われわれ常人にはちょっと理解できないですよね」と漏らしていた。
生放送で取り上げたサウジアラビアの話題は、池上氏が「ずっとやりたい」と言っていた話題であり、「記者の殺害事件が世界中で大ニュースになっているのに、その背景が日本にいるとなかなか分かりにくい。だからこれをちゃんと解説したい」と要望していたようだ。背景を理解するためには、そもそもサウジアラビアがどんな国かを理解する必要があるため、今回の放送では基礎の基礎から解説していった。
丹羽Pは「なぜ中東と呼ばれるのか、なぜイスラム教の国の中でも戒律が厳しいのか、なぜ王様が大きな力を持っているのか、よく分かっていただけたのではないでしょうか」と力強く語り、「サウジアラビアの動きはガソリンや原油の価格にも大きく影響しますし、池上さんも大注目されているということで、今後もお伝えしていきたいと思っています!」と話した。
次回(12月15日18:56〜)は日本では環境問題、歩きスマホの問題、いじめの問題など、多くの課題を抱えているが、各国はそうした問題にどう対応しているのか。キャンペーン動画を紹介しながら、「ここまでやるか!」という対応策を解説していく予定だ。