日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、最大10kWの高電力アプリケーション向けに、動作電圧600V、オン抵抗が50mΩと70mΩのGaN FETを集積した量産対応のパワー・ステージ製品ポートフォリオ「LMG341x」製品ファミリを発表した。

新たに発表されたのは「LMG3410R050」、「LMG3410R070」、「LMG3411R070」の3製品。いずれもシリコンベースのMOSFETと比較して、損失を80%削減しているほか、1MHzのスイッチング周波数、最大100V/nsのスルーレート特性を提供する。

また、加速テストや、実際のアプリケーション内でのハード・スイッチング・テストなどを含む、2000万時間のデバイス信頼性テストにて検証がなされているほか、過熱保護や100ns以下の過電流保護による貫通電流や短絡などに対する保護も提供している。

これらの機能により同社では、主にAC/DC電源、ロボティクス、再生可能エネルギー、グリッド・インフラストラクチャ、通信やパーソナル・エレクトロニクス製品などのアプリケーションにおいて、従来のシリコンベースのFET製品と比較して、より小型、より高効率で、より高性能の製品を設計できるようになると説明している。

なお、いずれの製品も8mm×8mmのスプリット・パッドQFNパッケージで供給中で、1000個受注時の単価(参考価格)はLMG3410R050が18.69ドル、LMG3410R070とLMG3411R070が16.45ドルとなっている。

  • 「LMG341x」のパッケージイメージ

    「LMG341x」のパッケージイメージ