ヤマハ発動機は7月23日、フィンランドのNPO法人であるCentral Finland Mobility Foundation(Cefmof)とともに、水素エネルギーを活用したサウナボートの開発および実証を行うプロジェクトに参画することを発表した。

  • 水素サウナボート

    水素サウナボート(出所:ヤマハ発動機)

水素×電動による新たなマリン用途検証へ

同プロジェクトは、水素燃料電池および水素カートリッジを用いて発電した電力により、ヤマハ発動機の電動推進機「HARMO」を用いてボートを駆動するとともに、水素サウナ設備を運用するもの。今回のように外部組織との協業によって水素と電動を組み合わせるマリン用途での試みは、同社にとって初めての取り組みだという。

今回用いられるHARMOは、電動モーターを動力とする推進機ユニットとステアリングシステムなどで構成された電動推進機で、モーター駆動にリムドライブ方式を採用することで高効率な推進力を発揮し、特に低速域において強い推進力を生み出すとのこと。低振動・低騒音を特徴とし、乗船者に快適な乗船空間を提供するとともに、スムーズで高い操船性を実現するとした。

  • 水素サウナボートに搭載された「HARMO」

    水素サウナボートに搭載された「HARMO」(出所:ヤマハ発動機)

今回のプロジェクトでは、ヤマハ発動機はHARMOの提供に加え、ボートへの実装に関する技術・人員支援を行う。なおこれらの取り組みは実証として行われるといい、現時点での事業化や販売を前提としたものではないとする。また開発されたサウナボートは、7月30日からフィンランドで開催される世界ラリー選手権(WRC) ラリー・フィンランドにおいて披露される予定だ。

ヤマハ発動機は、今回の取り組みが同社として推進するサステナビリティおよび脱炭素社会の実現に向けた「マルチパスウェイ」の考え方に合致するものだとしており、電動化に加えて水素などのさまざまなエネルギーの可能性を検証することで、環境負荷低減と新たな価値創出の両立を目指すとしている。

編集部メモ

Central Finland Mobility Foundation(Cefmof)は、フィンランド・ユバスキュラ市、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team、トヨタ・モビリティ基金の連携によって設立されたNPO法人で、持続可能なモビリティや街づくりの実証を通じて、カーボンニュートラル達成に向けた取り組みを進めている。なおユバスキュラ市を舞台に行われるラリー・フィンランドは、7月30日~8月2日(現地時間)の4日間が予定されている。