情報化社会における職種として、いまや決して特殊な存在ではなくなった「システムエンジニア(SE)」。

しかし、言語感覚など一般人との間にズレがあると言われることも多く、特に会社組織においてはSEと非SE職との間で、お互いにストレスを抱えているという話もよく聞きます。

  • システムエンジニアと会話するのは大変?

そんな都市伝説とも言えるウワサ話に関して、マイナビニュース読者を対象にアンケートを実施し、SEと非SE職双方の意見を聞いてみました。
※調査期間:9月20日~28日、マイナビニュース会員の男女2,000人対象(SE職628人、非SE職1,372人)

システムエンジニアの6割が会話にストレスを感じる

まずは、SE職の人を対象に「エンジニアでない同僚と仕事の話や、日常会話をする際、ストレスを感じることはありましたか?」と訊ねたところ、60.5%が「はい」と回答しました。

これに対し、非SE職の人では「社内SEと仕事の話や日常会話をする際、ストレスを感じることがある」と答えたのは51%で、SE側のほうがストレスに感じている人が1割ほど多い結果となりました。

具体的なエピソードとして、SE側で多かった意見をご紹介します。

会話が成立しない

まずは、そもそも会話が成立しないというコメント、「根本的なモノの考え方が違う」(60代男性)、「我々にとっての標準語が通じない」(50代男性)、「専門用語で直ぐ通じる話が、専門用語が通じない相手だと話がまわりくどくなる」(40代女性)などSE側は苦労しているようです。

また一般イメージによる弊害として、「エンジニアの話は難しいと先入観を持たれ、話をじっくりと聞いてもらえない」(50代男性)がありました。

非論理的な会話や抽象的な指示

会話内容に関するコメントでは、「起承転結がはっきりしない」(30代女性)、「話題があちこちとぶ」(40代男性)、「主語のない会話でイラッとする」(40代男性)、「抽象的に話され、わかるよねと言われる」(30代男性)、「内容を整理されないまま相談され、ほぼ丸投げ」(50代男性)、「話が長く、結論が最後にわかる」(70代男性)など、SE職の方がストレスを感じている様子がうかがえます。

状況を考えてくれない

続いて、相談されたタイミングに関するコメントを見てみましょう。「作業中に話しかけられる」(30代男性)、「繁忙期に日常会話をされる」(40代男性)、「急な対応を求められる」(30代男性)などで、相手の状況を考えず相談するのは社会人としてマナーに欠けるかもしれません。

また具体的な案件相談でも、いろいろあるようです。「要件が固まっていない状態で開発依頼されたり、開発予算がない中で対応相談をされたりする」(40代男性)、「設計が何度も変わる」(30代女性)、「営業都合(納期など)だけ持ち込み、こちらの都合を考えていない」(30代男性)など、先ほどのマナー違反と同じく、自分都合ばかりは良くないでしょう。

SE職の人が、様々な場面でストレスを感じているのがよく分かりました。一方、非SE職側の意見はどうでしょう。

専門用語が当たり前

まずは会話に挟まれる専門用語に関してのコメントです。「専門用語を誰もが知っている前提で話す」(30代男性)、「横文字で言われてもわからない」(50代男性)など、専門用語を日常的に利用され、困惑するケースがあるようです。

意思疎通と仕事への取り組み方

また、コミュニケーションでもいろいろな意見がでています。「電話で済む内容もメールでと言われる」(30代男性)、「会話が機械的な印象」(60代男性)、「対応が事務的」(40代男性)、「仕事はできるが、コミュニケーションをとりにくい」(40代男性)など、対応時に冷たい印象を感じるコメントが目にとまりました。

さらに仕事における立ち位置が気になるようで、「顧客のことを考えず、技術的な実現性だけ語る」(50代男性)、「エンジニアは目前の問題を解決する考え方。現場側は、どう効果的な結果をもたらすかを考える。ゴールが違いすぎる」(40代男性)、「提案スタンスがなく、こちらの要望をそのまま実行するイメージが強い。深い議論にならないので、ストレスを感じる」(50代男性)など、仕事の目標が異なるため、違和感を抱く人もいるみたいです。


以上、SE職・非SE職それぞれの「あるある」な経験談。反対側の立場からすると、心当たり、あるいは少々耳の痛い話も多いのではないでしょうか。

しかし、会社というたくさんの職種や立場の人が集まる組織において、仕事の成果や業績アップというゴールを目指すには、チームワークは不可欠。

お互いの立場を理解し、尊重し合うためにも、今回のアンケート結果を参考にしてみてください。