東京急行電鉄は10日、こどもの国協会・雪印こどもの国牧場と連携した「こどもの国線楽しモウ~イベント」の一環でこどもの国線に導入するラッピング電車「うしでんしゃ」の車両お披露目会を実施した。同電車は10月11日から約1年半の運行を予定している。

  • こどもの国線で運行されるラッピング電車「うしでんしゃ」の車両お披露目会が行われた

こどもの国線は東急田園都市線・JR横浜線と接続する長津田駅から、児童厚生施設「こどもの国」の最寄り駅、こどもの国駅まで結ぶ路線で、乗車時間は約7分。1967(昭和42)年の開業当初はこどもの国協会が所有し、東急電鉄が全面委託を受けて列車を運行していた。2000(平成12)年に通勤線化され、途中駅の恩田駅が開業。現在、こどもの国線の施設は横浜高速鉄道が所有し、東急電鉄は同線の運行・保守を行う。2両編成の電車(横浜高速鉄道Y0系)3編成による長津田~こどもの国間の折返し運転が行われる。

10月11日から始まる「こどもの国線楽しモウ~イベント」は、「こどもの国」および併設の「雪印こどもの国牧場」の魅力発信などを目的に実施される。東急電鉄は少子高齢化が進み定期外利用が伸び悩む田園都市線西側区間の沿線活性化、「こどもの国」は来園者増加・認知度向上に加え、来園者のうちマイカー利用が約6割を占めることから、鉄道利用を促すことで環境悪化の防止を図りたいとの思いもあるという。

イベントの一環で運行される「うしでんしゃ」は、東急電鉄が昨年から世田谷線で運行している「招き猫電車」が好評であることを受け、こどもの国線沿線において愛着を持ってもらえる動物として、「雪印こどもの国牧場」で飼育される乳牛に着目。こどもの国線の電車3編成のうち1編成(Y003・Y013)の車体全体を「うし」に見立て、白黒の牛模様でフルラッピングを施した。車内については10月11日の運行開始時点で大幅な変更はないが、今後の予定として牧場をイメージした内装への変更を検討していると説明があった。

  • 「うしでんしゃ」の車両お披露目会に「うしのるるん」が登場。尻尾もある

  • 「うしでんしゃ」は今後、内装の変更も検討されているという(内装イメージは確定ではないため、デザインが今後変更される場合がある)

車両お披露目会では「うしでんしゃ」の外観が公開されたほか、東急線キャラクター「のるるん」とコラボした「こどもの国線楽しモウ~イベント」オリジナルキャラクター「うしのるるん」も登場。「うしでんしゃ」との記念撮影が行われた。こどもの国線のラッピング電車「うしでんしゃ」の運行期間(予定)は2018年10月11日から2020年3月31日までの約1年半とされ、ホームページ等で運行スケジュールを公開する予定となっている。なお、車両運用により定期的に運休があるとのこと。

「こどもの国線楽しモウ~イベント」では「うしでんしゃ」の運行に加え、10月11日から11月30日まで「うしのるるんスタンプラリー」も開催。長津田駅と「雪印こどもの国牧場」の2カ所に設置されるスタンプを集めると、参加賞としてもれなく「うしのるるん」または「うしでんしゃ」のグッズがプレゼントされる。「雪印こどもの国牧場」で11月3・4日に開催される「牧場まつり」では、10~15時の間の複数回にわたり「うしのるるん」が登場。「うしのるるん」との記念撮影会も予定されている。

  • こどもの国線で運行されるラッピング電車「うしでんしゃ」の外観など