MANABICIAが運営する育キャリカレッジ(以下、育キャリ)では、女性が活躍する企業に、子育て中の女性たちが訪問する「お仕事留学」を定期的に開催している。
子育てをしながらも、自分らしい生き方やキャリアを模索するママたちが語り合う“2時間の子連れ留学”の様子を紹介しよう。
9月某日に行われた第3回の会場は、副業のマッチングサービスを提供しているストリートアカデミー(以下、ストアカ)。子育て中や産前のママたちが集まり、グループメンタリングやワークショップ、社長同席のプレゼンなどを行った。
「ママ」の前に「自分」を見つめ直す時間を~育キャリ~
まず、育キャリ代表・池原真佐子さんからサービスの説明が行われた。
育キャリとは、「働く女性に、キャリアを育むメンターを」をスローガンに、女性が自分らしい豊かなキャリアを作ることを目標としたサービスだ。
「育児×女性×キャリアアップ」でぶつかる壁として「人的支援の薄さ」「育児とキャリアアップの理解のなさ」「オールドボーイズネットワーク」を挙げ、「女性がキャリア形成をするためには、意識的にメンターを探す必要がある」と分析。
メンターとのマッチングやメンターの養成講座、このお仕事留学のような啓発活動を主に行っている。
「『働くって楽しい』と思っていただきたい。このイベントは、『ママ』の前に『自分』を見つめ直す時間にしてほしい」と池原さんが話すように、育キャリはまさに、キャリアに意欲的な女性のためのイベントだ。
ママも「気軽な学び」でいきいきと~ストアカ~
次に、ストアカ執行役員・窓岡順子さんからサービスの説明が行われた。
ストアカは、「日本最大級の学びのマーケット」と称し、教えたい人と学びたい人をつなぐプラットフォームを展開。170ジャンル21,000講座を47都道府県で開催している。
講座内容は英語の絵本読み聞かせ週間、妊娠専用オイル作り、あやし方講座などさまざま。講師としても登録できるうえ、「有名アパレルブランドの勤務経験を活かしたコーディネート講座」「美容部員の経験を活かしたメイク講座」など、資格も不要だ。
窓岡さんは「いわゆる『習い事』は、費用も高く毎月通えずにやめてしまう方も多い。ストアカのような気軽な学びの選択肢を増やせば、いきいきと自分の人生を生きる人も増えるのでは」とコメント。
加えて自己紹介では、「区のシルバー人材センターのおばあちゃんに、子どもをあやしてもらう・野菜を切ってもらうなどすごくお世話になった」「さまざまなサービスを利用して『自分がやらなくてもいいこと』は捨て、子どもとの時間を増やした」など、自身の具体的な育児経験も紹介。参加者のママたちも興味深そうに聞いていた。
ワ―ママがいきいき働くストアカ~ママ社員紹介~
この日は他にも、子育て中のストアカ社員が登壇。前職はセイコーでデザイナーをしていた2児のママ・江本美和子さん、前職はイオンでwebや広報を担当していた2児のママ・松宮恵さんがそれぞれ自己紹介した。
「保育園に預けて働きだした時、そこまでして働くべきだろうか? と悩んだ」「親である自分が笑顔でいることが一番大事」など、それぞれの悩みや仕事・育児両立のコツなど、役立つ話をいくつも聞くことができた。
ワ―ママとのグループメンタリング~相談・座談会~
紹介後は、ワ―ママとのグループメンタリング(相談・座談会)が行われた。4グループに分かれ、総勢4名のママ社員とそれぞれの悩みや疑問を相談。
子どもをあやしながら、「ベンチャーの働き方は実際どのような感じなのか? 」「ハーフ復帰ってどのような感じ? 」など、実体験に基づいた相談が行われていた。
終始和やかな雰囲気でありながらも、途中グループ間の入れ替わりもあり、参加者のママたちは積極的に相談していた。
ビジネスワークショップ~グループでの話し合い~
次に行われたのは、3チームに分かれてのビジネスワークショップだ。「ストアカの新施策を考える」という事前課題について、それぞれが調べてきたことを持ち寄り、意見や根拠に基づいてプレゼンするというもの。
「ストアカの知名度を上げるには、電車に乗っている時やコンビニでの買い物中など、オフの時を狙っては? 」「1人では講座に行きにくいかも。児童センターのママ友グループに宣伝するか、ストアカ側が出張しては? 」など、かなり具体的な意見が交わされていた。
社長も驚く名アイデアがたくさん!~プレゼン・社長からの講評~
最後は各チームがストアカ・藤本崇社長の前でビジネスモデルをプレゼンした。
チーム秋原:子どもと離れてママも学びたい! 育休中のママなら時間があるのでは。
提案
・託児サービスと連携、認知度を上げて口コミを広げ、新規顧客を獲得
・心おきなく学べ、ママ同士のつながりやコミュニティができ、託児経験もできる
・複数講座のパッケージ提案はどうか。まとめて受ける提案があっても面白い
チームMRR:新規顧客にとっては、先生・講座の質がわからない、先生と生徒のやり取りが見えない、金額の妥当性がわからないなどがハードルとなる。
提案
・ワンコインで学べる見本市を開催する(就活セミナーのようなイメージ)
・先生と生徒との過去のやり取りを「見える化」する
・スライドドネーション制度を導入する(自分で参加料金を決められる)
チームいぶき:ストアカに興味がある人にどうPRすれば良いか。1人での参加や、先生の自宅・知らない場所へ行くことへのハードルをどうするか。
提案
・駅の釣り広告などよりも、ママに親和性の高いインスタグラムのハッシュタグで宣伝
・児童センターなど、ママ友同士が集まるところにプロモーションをかける
・ガラス張りでおしゃれな教室にするなど、イメージがよく目立つところに場所を設ける
これらのプレゼンに対し、藤本社長は「プレゼン自体が知見・経験のスキルシェアになっていた。いくつかすぐ採用したいくらい。このように、労働時間をかけるのではなく、集中しアイデアを出し合うことでいい意見が生まれる。とても参考になった」とコメント。
ママたちのスキルに、社長も驚いた様子だった。
人生が良くなるよう、これからも共に~おわりに~
最後に育キャリ・池原さんは「今日の体験をどんどんシェアしてほしい。キャリアや生活が良くなるように、これからも一緒に進んでいけたら」と話した。
また、ストアカ・窓岡さんは「ママは知識や余暇がないと今後も大変。これからも人生を歩む仲間として、ぜひお付き合いください」とママたちにエールを送った。
育児に家事に忙しいママたちにとって、ストアカのように柔軟なサービスは、復職やスキルアップにとても役立つと感じた。気になる方は、ぜひ利用してみてはいかがだろうか。