CEATEC JAPAN実施協議会は9月21日、2018年10月16日~10月19日にかけて千葉県・幕張メッセにて開催されるCPS/IoTの革新技術が集結する総合展示会「CEATEC JAPAN 2018」に関する事前説明会を実施。19回目となる今回の目玉などの紹介を行なった。

2000年に最先端IT・エレクトロニクス総合展という立ち位置としてスタートしたCEATEC JAPANだが、2016年にはCPS/IoT Exhibitionと銘打って、新たな船出を迎えた。CPS/IoT Exhibitionとして3年目を迎える今回は、2019年に20周年の節目を控えた、変革の真価が問われる年とも言える。

  • CEATEC JAPANの変遷

    CEATEC JAPANの変遷

4つの方向からブース配置をアレンジ

近年のCEATECを取り巻く状況について、CEATEC JAPAN実施協議会でエグゼクティブプロデューサーを務める鹿野清氏は、「出展者、来場者ともに2015年を底に、増加傾向が戻ってきた。ただし、2017年は4日間で約15万人が来場したが、そのうちの1/3程度が初めて来場された人たち。新たな方向性のもと、新たな人や企業が参加してくれるようになった一方で、旧来のCEATECの方が面白かったという声もあり、主催者としては悩ましいところ。しかし、日本の産業界に貢献していきたいと舵をきったからには、さらに新しい人たちを増やしていくことは続けていく」と、主催者としては、これまでの方向性を切ってしまうという心苦しい面があるとしつつも、IoTやCPSというキーワードの下、より広い日本の産業界に向けたメッセージをこれからも発信し続けていくことを強調した。

  • 鹿野清氏

    CEATEC JAPAN実施協議会でエグゼクティブプロデューサーを務める鹿野清氏

そうした方向性から、今回も、政策、産業、技術、海外との連携の4つの方向を切り口として、展示配置をアレンジしたとするほか、もっとも重視するのが「共創」だとする。「来場者と出展者が話し合うのは当たり前だし、出展者同士、海外の来場者同士、さまざまな連携が生まれ、その結果としてアウトプットを出していくのがビジネスチャンスへとつながり、ひいては豊かな社会を生み出すための原動力となる」(同)とのことで、CEATECで出会い、共に何かを創り上げていく「CEATEC体験」を実現するブース配置を意識したとする。

  • CEATEC体験の概要

    CEATEC体験の概要

CEATECのブランディングの鍵を握るキービジュアル

その展示ブース配置だが、今年は、「トータルソリューション」「AI/ビッグデータ/サイバーセキュリティ」「エネルギー/スマートライフ/スマートワーク」「モビリティ/ロジスティクス」「エンターテインメント」「フィットネス/ヘルスケア」「スマートファクトリー」「主催者企画/特別テーマエリア」「電子部品/デバイス&装置」の9つのエリアに分けられる。

  • CEATEC JAPAN 2018の展示エリア

    展示ホールは9つのエリアに分けられる

9つのエリアはさまざまな色に分けて会場案内などで紹介されるが、これらの色を重ね、混ぜていったものが、新たなCEATEC JAPANとしてのキービジュアルとして制定された。

  • 新たに策定されたキービジュアル

    新たに策定されたキービジュアル

「ホールの展示エリアの区分けについては、来場者目線に変更するなど、CEATEC JAPANとはどういうものかが、一目で分かるようにという思いを込めてキービジュアルを制定させていただいた」(同)とのことで、キービジュアルは、技術と市場、シーズとニーズの双方が、CEATEC JAPANという場所に集っている、ということを示す、これからのCEATEC JAPANというブランドを築いていくのに必要なものとなるという。

  • CAETEC JAPANのキービジュアル

    ポスターに用いられたキービジュアル。今後さまざまなシーンで活用されていくこととなる

100を超すコンファレンス

CEATEC JAPANは近年、コンファレンスの内容にも注力している。その方針としては、「CEATEC JAPANにとっての新たな産業の、新たな企業に登壇してもらい、自分たちの考えを語ってもらおう」(同)というものであり、初日のキーノートには、コマツの代表取締役社長 兼 COOの大橋徹二氏、Preferred Networksの代表取締役社長 最高経営責任者の西川徹氏、ローソンの代表取締役社長の竹増貞信氏、ファナックの代表取締役会長 兼 CEOの稲葉善治氏の4人が登壇する予定とするほか、総じて100を超す内容のコンファレンスが開催される予定だという。

なお、CEATEC JAPAN 2018について、主催者側からは、正確な出展者数は同日までに明らかにされてはいないものの、4日間合計で、16万人の来場を目指すとしており、これまでCEATEC JAPANに足を運んでくれてきた人たちはもとより、新しい人や産業からも多くの人にきてもらえれば、としていた。