フジテレビ系情報番組『とくダネ!』(毎週月~金曜8:00~)が17日の放送で5,000回を迎えることになり、14日、東京・台場の同局で、生放送終了後の小倉智昭キャスターが取材に応じた。

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    小倉智昭

1999年4月にスタートし、16年7月28日に打ち立てた「同一司会者による全国ネットのニュース情報番組」での放送最多記録をさらに更新中の小倉。朝の放送ながら、11年7月18日には、歴代最高視聴率16.4%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)をマークした。

「初めは視聴率が良くなかったんですけど、じわじわ追いついて1位になった時はうれしかったですね」という小倉。「(1位が)しばらく続いて落ちていった時はすごい悲しかったですけど、フジテレビがよく我慢して使ってくれたなと思う。落ちた時は『もう小倉もいいな』っていう声も絶対かかってたと思うんですよ。それをみんなが一丸となってスタッフ・出演者が支えてくれたんで、今があるんだと思うんですよね」と感謝した。

視聴率が落ちた時は「マネージャーに『今度の3月で覚悟しろ』と言ったこともありました」というが、そうした苦しい状況でも顔には出さない自負があるそう。「朝起きて『行きたくない』と思ったことは一度もない」ものの、自身の膀胱がんの手術で1週間休んで復帰する際の体力的なつらさや、母親が亡くなって告別式が終わって1週間後まで明かさなかった際の精神的なしんどさはあったそうで、それでも、「楽しいことや充実してることが多かったから、5,000回までやってきたと思う」と振り返った。

過去には、自身の発言で街宣車が出たり、経営する焼肉屋に抗議に押しかけられることもあったそうだが、「昔は叩かれてもいいから本心でものを言いたい」と覚悟していたそう。それでも、「言ったことに対して番組のスタッフやプロデューサー、局の上のほうの人たちからプレッシャーをかけられるということは、20年間ほぼなかったですからね。若干はありましたけど(笑)」と、自由な環境で番組に臨んでいるそうだ。

それだけに、スタッフへの信頼も厚く、「歓送迎会とか忘年会とかでVTRを作らせると、世には出せないものばかりですけど、こんなに面白いVTR作るのか!って思うくらい。なんでこれが番組に生きないんだろうと思うことすらあるんだけど(笑)、そういうところで興味を持って面白がるスタッフが多いのと、若くしてスタッフとして入ってくると一生懸命先輩たちから教えられて、『とくダネ!』から巣立っていくという、ある種の教育機関になっているところがあるので、だからこそずっと代々受け継がれて機能してるんだなと思いますね」と分析。

今後の目標については「やれるところまでやりたいですが、一応の目標は東京オリンピックは、番組で関わりたいと思ってるし、聖火を持って走りたいって自分に叱咤激励してるんです」と明かしながら、「3月があと2回来ますから(笑)」と、やはり改編期には緊張感を持っている様子を見せていた。

17日の放送は、佐々木恭子アナ、菊川怜、梅津弥英子アナという歴代女性キャスターが集結し、フリーの中野美奈子アナは在住先のシンガポールから中継で参加。他にも、デーブ・スペクター、前田忠明、天達武史気象予報士、山下真司が出演し、『とくダネ!』が放送を開始してからの約20年を当時の映像を交えながら振り返る。