音楽を聴いて感傷的に

――この作品に限らず、映像と音楽は密接な結びつきがありますよね。

青柳:音楽って本当にすごいな、と思いますね。映像を見終わった後に音楽がかかると、観ていた物語がよみがえってくる。聴いている人の、そのときの思い出にもなるじゃないですか。そこは音楽の素晴らしさだと思います。最近たまたま広島のみなしごになった犬猫の番組(フジテレビ『ザ・ノンフィクション』「犬と猫の向こう側」)を観てたんですけど、やっぱり最後に音楽がかかると自分も感情的になっちゃいましたね。

――青柳さん、犬猫の番組観るんですね。今回の『ウタモノガタリ』は、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」でプレミア上映されました。20周年を迎える、歴史ある映画祭に参加することをどう感じていますか?

青柳:これまでに1万作品も出品されている映画祭で、グランプリ作品は次年度のアカデミー賞短編部門のノミネート選考に入るという大きなイベントですよね。日本人の若い監督さんたちの作品を、世界で観てもらえるチャンスになっているのはすごいと思いました。その映画祭に、僕たちLDHが曲を通じて映像を作り、参加させてもらえるのは光栄なことだと思っています。

白濱:そうですね。音楽から作品をつくるってすごくLDHっぽいなと感じます。ショートフィルム自体やこの映画祭をLDHとしてより盛り上げるにはどうしたらいいか、HIROさんはじめいろんな方が考えた結果、このスタイルになったことによって、よりたくさんの人に広がるんじゃないかと感じますね。

「Choo Choo TRAIN」はどんな映画に?

――ちなみに、既存のLDHの楽曲で、「この曲を映像にしてみたい」と思う曲はありますか?

白濱:あ、おもしろいですね。なんだろう……「Choo Choo TRAIN」!

青柳:どういう物語?(笑)

白濱:わかんないですけど(笑)、今パッと思いつきました。 

――確かにそれは観たいです。監督は誰がいいですか?

青柳:亜嵐じゃん? 発案者だから。

白濱:僕ですか!? いや、そこでHIROさん初監督とか! でも本当に「Choo Choo TRAIN」のショートフィルムはおもしろそう。

青柳:電車の乗り継ぎの話になるのかな。

白濱:「いかに早く現地につけるか」(笑)。

――青柳さんはいかがですか?

青柳:GENERATIONSの曲ですかね。

白濱:やめてくださいよ。これっていうタイトル出てないじゃないですか、しかも。

青柳:あははははは! すみません。

LDH主体の作品は実験的

――『CINEMA FIGHTERS』や『HiGH&LOW』のように、LDHが主体となって制作している作品は、実験的なものが多いように感じます。外の仕事とLDH内では、感覚が違う部分はありますか?

青柳:新しい試みにいろいろチャレンジしてますよね。その中で作品に出させてもらっているのはすごく光栄なことです。LDH内での仕事は、本当にみんな話しやすいし仲がいいので、逆に集中するシーンは自然と離れるような関係になっていると思います。

白濱:僕はあんまり枠にとらわれることなくやっている感覚はありますね。でも言われてみると確かに、LDH作品は挑戦的というか、プロデューサーのHIROさんがあまりリスクを考えずにいろんなことにチャレンジしている姿勢はあると思います。逆に外のお仕事にいくと、ひとりの俳優として接してくださるので、それは嬉しいし、俳優としてちゃんと頑張らないとな、って気持ちになりますね。

――若い頃から知っている仲として、お互いの最近の活躍をどう思っていますか?

白濱:青柳さんは立派な俳優さんだなぁって……何目線だって感じですけど(笑)。昔から知っているし、その頃から周りのスタッフさんたちが「こういうふうな俳優さんになってほしい」と言っていた姿に見事になったなって思います。

青柳:そういうこと言われると傷つくからやめて。

白濱:なんでですか(笑)。褒められると傷つくんですか?

青柳:そう、慣れてないから(笑)。亜嵐は一緒に舞台やってるとき、昼夜公演の間で俺らが休んでるときにひとりでダンスの練習してるような青年だったので、本当に今の活躍は嬉しいですし、すごいなと思ってます。

――なかなか共演の機会はなくて、残念ですね。

青柳:『HiGH&LOW』では一緒のシーンあったっけ?

白濱:ないんですよ。九十九さんとは会ってないんです。

青柳:そうだよね。