2017年11月11日より公開される劇場アニメーション作品『劇場版 はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~』。1975年から1977年まで連載され、当時、TVアニメや劇場アニメ、実写映画など様々なメディアで映像化された本作が、再アニメ化される。
早見沙織(はやみさおり)。1991年5月29日生まれ。東京都出身。アイムエンタープライズ所属。主な出演は『劇場版 はいからさんが通る』花村紅緒役、『賭ケグルイ』蛇喰夢子役、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』ララァ・スン役、『アイドルマスター シンデレラガールズ』高垣楓役など |
今回は、主人公・花村紅緒役を演じた声優の早見沙織にインタビューを実施。作品の見所や紅緒の演じ方から、伊集院忍役の宮野真守から言われたとあるひとことや、藤枝蘭丸役の梶裕貴に対して驚いた点など、さまざまな角度から本作の魅力について語ってもらった。
アクティブに遊んでいた思い出が紅緒に生かされている
――まず、紅緒役に決まったときの心境をお聞きしたいです。
『はいからさんが通る』という国民的なタイトルで、しかも主人公の紅緒を演じさせていただけるなんて……! という衝撃がありました。とてもうれしくて、喜びと緊張が半々で訪れたような気持ちでした。
――もともとが漫画原作で、TVアニメや映画など映像化も多くされている作品ですけど、これまでに触れてきたことは?
実はしっかりと原作を全巻読んだのは今回がはじめてなんです。幼少時にアニメを数話観たことがあって、あれは再放送だったのかな?
――当時観たときの印象は覚えています?
全体のストーリーをしっかりと知ったのは最近なので、思い出としては、"色"が印象に残っています。昔のアニメって、独特の色使いですよね。ちょっとマットなんだけど、レトロな感じ。実は、作品としてはじめて身近に感じたのは学校の卒業式のときなんですよ。母が「せっかく袴にブーツなんだから、『はいからさんが通る』のイメージでやろうよ」と言ってくれて。
――そうだったんですね。ということは今回、紅緒役に決まったとき母親に報告は。
しました! 凄く喜んでくれましたね。母は学生時代にクラスで原作漫画の貸し借りをしてみんなで読んでいたらしく、ドンピシャ世代らしいんですよ。なので私の紅緒役が決まって一番喜んだのは母かもしれないですね(笑)。
――当時好きだった作品の主人公を娘が演じるって、なんだかドラマチックですよね。そんな紅緒なんですけど、どういったキャラクターでしょうか。
紅緒はとにかく快活で芯があって、自分の人生を自分で切り開いていけるほど強く、まっすぐに生きる女性です。その快活さがより強い方向に向かうと、おてんばでじゃじゃ馬な女の子になってしまうんですけど(笑)。酔っ払って粗相をすることもあれば、誰にでも立ち向かっていく男勝りなところもある。そういったダメダメな部分に人間味を感じますし、愛されるキャラクターなんだなと思いますね。
――じゃじゃ馬娘の紅緒と早見さん自身は結構遠くにあるのかなというイメージです。
ふふ、そうですか?
――こういうところが紅緒と似ているなと思う部分は?
私も「紅緒と似ているところはどこかな?」と思っていたんですけど、伊集院忍役の宮野真守さんと対談したときに、「早見さんは紅緒ですね」と仰っていて。宮野さんは、私が高校生のころから現場でお世話になっている方なのですが、そんな宮野さんから言われるなら、そうなのかもしれないな、と。
――普段の早見さんは割と紅緒要素があるんですね。
私もいざとなれば木に登るだろうなと思いました(笑)。学生時代は友だちとアクティブに遊んでいたりしたので、そういうときの記憶が紅緒のお芝居にも生かされていると思います。
アフレコ現場で飛び出すモノマネ
――『はいからさんが通る』の舞台は大正7年の東京。現代に生きる人間とは、生活や考え方も違うと思います。紅緒を演じるときに、そういった点は意識されましたか?
私も最初は現代の人とは考え方も違うのかなと思っていました。でも、実際に作品を読んでみると、戦地に行くとか、服が洋装に変わっていくとか、そういった時代の流れはあるけれど、人間が抱く感情は一緒なんです。なので、時代による演技の難しさはあまり感じなかったですね。音響監督の若林和弘さんとも「強く生きる少女のみずみずしさみたいなものを出していこう」というお話はしましたけど、細かいお芝居は自由にさせていただきました。
――原作の大和和紀さんは、本作について、特に紅緒が酔っ払う「酒乱のシーン」を絶賛していました。早見さんのお気に入りシーンは?
もちろん酒乱シーンも好きですけど、まずは紅緒と伊集院少尉の物語を観ていただきたいですね。はじめはツンケンしていた紅緒が、少尉の器の大きさにだんだん惹かれていく姿が細やかに描かれています。紅緒が酔っ払って暴れていても、それを受け入れてくれる少尉とか、ふたりの恋模様は見ていて和みますし、ときめきがもらえるので見どころのひとつだと思います。あと私は、原作を読んでいたときから、強く凛々しい(北小路)環が好きでした。濃いキャラクターが多い作品なので、環や(藤枝)蘭丸といったキャラクターにも是非注目して観て頂きたいです。
――酒乱シーンはもともと、親から婚約者として少尉を紹介されて、それがいやで蘭丸と駆け落ちした先でお酒を飲んでしまったという流れです。早見さんも、親から婚約者を紹介され、紅緒と同じ状況になったらどうします? 駆け落ちしますか?
駆け落ち……できるかな~。私は、家が凄く好きなので、駆け落ちしても次の日には自宅に戻っちゃいそうです(笑)。紅緒は酔っ払って連れ戻されたけど、私は「家の布団で寝たい! 」って、布団が恋しくなって帰ると思います(笑)。
――先ほど宮野さんのお話が出ましたけど、アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか。
すごく和やかでした。梶裕貴さんが演じられる蘭丸が物凄くかわいいので、みんなで蘭丸のものまねをしていました。
――ものまね! それはどのような?
蘭丸の「もーいや!」というセリフがあるんですけど、それを宮野さんや環役の瀬戸麻沙美ちゃんと頻繁にやっていました。アフレコ現場では、私の右隣に梶さんが座っていらっしゃったのですが、いつも右側から、私よりも女の子らしい声がしてきて、なんだと思うと梶さんなんです(笑)。信じられないくらいかわいいんですよ。
いまと大正の融合
――今回、主題歌「夢の果てまで」も担当されています。作詞・曲を竹内まりやさんが手がけている楽曲ですね。
はい、まさに『はいからさんが通る』の世界観をそのまま歌にしたような楽曲です。強くたくましく生きていく姿を紅緒目線で描いていて、とてもエネルギーにあふれています。曲調も、早すぎず遅すぎずといったテンポが絶妙で、人の耳に馴染みやすいメロディですね。ちょっとレトロな雰囲気もありつつ覚えやすくて素敵な曲ですね。
――大正を舞台にした作品って多いですけど、これまでそういった作品が好きだったり、あこがれを抱いたりすることも?
あります。あの時代のオシャレ感や雰囲気というか、センスが大好きなんです。先日、弥生美術館に展示されている大和先生の原画展を見に行ったのですが、大和先生はもちろん、竹久夢二さんや中原淳一さんの本もたくさん置いてあって、表紙を見ているだけで心が躍りました。いま日本映画専門チャンネルとかで昔の映画をよく観ているんですけど、昔のものに心惹かれるというのはあるかもしれませんね。
――ノスタルジックな気分になるというのはありますよね。『はいからさんが通る』もそういった作品かと思います。
そうなんですよ。現代のいま、改めて『はいからさんが通る』が描かれることによって、原作を読んでいた世代のみなさんはもちろん、今回はじめて触れるという方にも楽しんで頂けると思います。原作の世界観や空気感をそのまま活かして、笑いもあり、シリアスな涙あり、夢あふれるシーンありといろいろなワクワクが詰まった映画です。宮野さんとも「お芝居をするときは、いまの私たちだから表現できる紅緒や少尉を作っていこう」というお話をしていたので、それらが融合した姿を観ていただければと思います。
――『劇場版 はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~』はタイトル通り前編です。後編への期待にもちょっと触れたいですね。
前編を経て新しい旅に出た紅緒が今後、どういう人生を切り開いていくのかが後編で描かれていきます。前編も後編も、老若男女問わず幅広い世代の方に観ていただける作品となっております。ぜひ大きなスクリーンで観て頂きたいです。
早見沙織サイン入りチェキプレゼント
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(C)大和和紀・講談社/劇場版「はいからさんが通る」製作委員会