寒い季節が近づくと温かいお風呂が楽しみになりますが、注意しなくてはならないのが追い焚き配管の汚れ。追い焚きは浴槽の冷たい水を「風呂釜」と呼ばれる湯沸かし装置を通して温め、浴槽に吐き出す仕組みになっているため、一度でも浸かったお湯を追い焚きすると、配管の中に湯垢などの汚れが溜まってしまうのです。
とはいえ、見た目はきれいなお湯だけに……本当に汚れてるの? と疑問に思いますよね。日常的に追い焚きを使用するご家庭の風呂釜がどれだけ汚れているのか、風呂釜洗浄の出張サービスを初体験するお宅にお邪魔してみました!
お邪魔したのは主婦Sさんのお宅
お住まいのマンションの築年数が経っているため、配管の汚れや劣化が気になっていたのだそう。「子どもがいるからこそ、見えないところの汚れも気になります。でも子どもが生まれてからは、なかなかまとまった掃除の時間もとれなくて……」とSさん。
◆風呂釜洗浄サービスの流れ
(1)ヒアリング
(2)作業内容の説明
(3)作業開始
(4)途中経過報告
(5)汚れ確認・すすぎ
(6)最終確認
(1)ヒアリング
まずは建物の築年数や、風呂釜の使用年数、追い焚きの使用頻度について質問を受けます。中にはお湯を沸かすたびに出てくる異物が、汚れではなく劣化した内部部品だったというケースもあるため、経年劣化の可能性がないか確認するのだそう。
(2)作業内容の説明
続いて、給湯器の仕組みと本日の作業内容についての説明を受けます。iPadで図を見ながら説明してもらえるので分かりやすい!
Sさん: この給湯器ってキッチンとかで動いているものと一緒なんですか?
作業担当: はい。同じですがキッチン・シャワーの配管と追い焚きの配管は別なんです。追い焚きの配管にだけ循環ポンプがついていて、浴槽の汚れと一緒にお湯が配管内を循環するようになっています。2種類の洗剤を順番に入れて、それぞれ10分ずつ浸け置きをしながら進めます。配管がきれいでも大体1時間半くらいはかかりますね。
(3)作業開始
まずはお湯張りをして動作・状況確認。お湯張りが終わったら、マイクロバブルを発生させる機器を設置して、洗剤を入れていきます。
作業担当: 実は、お湯張りと追い焚きでも配管が別になっていて、お湯張りの時点で黒い粒のようなものが出てくるときは、配管の汚れではなくて給湯器側の部品が劣化している可能性があるんです。今回は問題ないようですね。洗剤を入れたら、汚れを浮かすために浸け置きをします。風呂釜洗浄は意外とこうした待ち時間が長いので、ずっと立ち会っていただかなくても大丈夫ですよ!
とのことで、いったんリビングに戻って待つことに。風呂釜洗浄は大きな作業音もしないので、小さいお子さんがいても安心ですね。
(4)途中経過報告
浸け置きが終わったところで呼ばれて浴室へ。浸け置きの時点で、すでに茶色い汚れが出てきています。一戸建てだと給湯器がお風呂のすぐ裏についているそうですが、マンションは配管がベランダまで回っていて長い場合が多いので、一戸建てより汚れが溜まりやすいのだそう。市販の風呂釜洗浄剤で掃除したけど解決しない! と連絡をもらうことも多いのだとか。
浸け置きのあとは、追い焚きをして配管内に洗剤を循環させていきます。
(5)汚れ確認・すすぎ
追い焚きが終わったとお声掛けいただいたので、出てきた汚れを確認。お湯を抜くと、浴槽の内側に茶色い湯垢がこびりついているのが分かります。
Sさん: わぁー! こんなに出るんですね! エアコンクリーニングのときも真っ黒の水が出てうわぁ~って思ったんですけど、お風呂は浸かってるからエアコンよりショックが大きいです。
循環で汚れはすべて出たので、浴槽と配管に汚れが残らないよう、浴槽の穴にホースを付けて水を流し込んでいきます。
(6)最終確認
すすぎが終わったら再度お湯張りをして、汚れが出ないかを確認します。茶色い汚れは出てきていませんが、細かい黒い粒のようなものを2つ発見。劣化した部品の一部かもしれないとのことで、風呂釜の穴の部品を外し、部品裏側の汚れをブラシでとります。
作業担当: 黒い粒は劣化した樹脂パッキンの一部だと思います。触ると粒みたいなものが指につくので、劣化してきていますね。ただ、劣化がひどくなるとお湯張りしただけで大量に出てきたりするので、まだこの程度だと深刻な状態ではないと思います。
最後にもう一度だけお湯張りをして、汚れや異物が出てこないかを確認して作業完了です!
風呂釜洗浄っていつすればいいの?
お湯張りの段階で、湯垢が出てきたり臭いがするのは汚れがかなり酷い証拠。汚れが出てからではなく、年に一回は徹底洗浄するのがオススメです。また、賃貸物件に引っ越した場合も、前の入居者からの汚れが溜まっている可能性が高いので、入居のタイミングで洗浄しておいたほうが気持ちよく入浴できますね。
※画像はイメージ
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著者プロフィール: くらしのマーケット
2011年1月設立。ハウスクリーニングや不用品回収、リフォーム、修理など生活に密着した「出張・訪問サービス」をオンラインで依頼できる、業界最大級のインターネット商店街。提供カテゴリは198種、提携事業者数は10,000社を突破。2016年にはサービス提供エリアを全国に拡大。「利用者への安心」と「見える料金」を目指した明瞭な料金表示やクチコミ、ランキング表示が特徴。サービスページの他に「くらしのマーケットマガジン」ページでは、暮らしにまつわる「困った」を解決するハウツー記事や、暮らしに役立つ情報記事を多数掲載している。(ホームページはこちら)