女優の吉高由里子が、17日に放送された日本テレビ系バラエティ番組『行列のできる法律相談所』(毎週日曜21:00~)にゲスト出演。2016年5月12日に亡くなった演出家の蜷川幸雄さんとの思い出を語った。
今回のテーマは「ヤバい過去SP」。吉高は、初主演映画『蛇にピアス』で監督を務めた蜷川さんの深い愛が"ヤバかった"と言い、首を絞められるシーンで、監督も自分の首を絞めて同じ苦しさを共感しようとしていたというエピソードを明かした。吉高は同作で日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞しブレイク。蜷川さんは吉高にとって恩人である。
また、2015年の秋に『大逆走』で舞台に初挑戦した際、初の舞台に不安を感じていたときに蜷川さんから「お前舞台やってるんだってな。もったいない。お前は大丈夫」と声をかけられたエピソードも披露。「もったいない」の意味はわからなかったが、「蜷川さんの『大丈夫』は、本当に大丈夫だって魔法にかけられた感じになる」と"大丈夫"という言葉に救われたという。
その1年後に蜷川さんは他界してしまい、これが最後の会話に。「もったいない」の意味は聞けずじまいとなっていたが、今回、蜷川さんの長女で写真家・映画監督の蜷川実花がVTR出演し、「家族全員でほぼそれで間違いないだろうという結論になっているんですけど、『ほかの監督とやるんなら、なんで俺とやらないの?』みたいなことだと…」とその意味を説明。「このあとやろうとしていた父の代表作で、『この役、吉高が良いと思ってるんだよな』と言っていた。もう1回やりたいというのがあった」と明かした。
吉高は、実花から伝えられた蜷川さんの思いに「うれしいです」と涙。また、「うれしさより寂しさがこみ上げてきて」と続け、「死んじゃったら何も伝えられないんだなと思うと、その前に自分の思いを伝えるべきだなとあらためて思いました」と語った。