キヤノンITソリューションズ(以下キヤノンITS)は6月29日、ユーザー自身がデザイン・カスタマイズし、一冊から印刷可能な新手帳サービス「ネットde手帳工房」の発表会を開催した。サービス提供開始は9月4日から。
従来型アナログ手帳の問題点とは
年間販売数が1億冊に及ぶと言われるアナログ手帳市場。年末・年度末に売り場を見ると、ビジネス用から趣味をテーマにしたものまで多種多様な手帳が並ぶ。たくさんの選択肢から選べる印象があるアナログ手帳だが、キヤノンITS セルフデザインECビジネス推進グループ グループ長の小野忠氏は「従来型アナログ手帳には大きな問題点が2つある」と指摘する。
小野グループ長「手帳で管理する情報は使う人によって異なる。現在は多数の選択肢があるとはいえ、同一レイアウトの大量生産品であるためユーザーの要望を必ずしも満たしているとはいえない。また、手帳は『1年間使用する』ということを前提に耐久性のある上質な紙を使用し、製本にも手間をかけている。しかし、1月・4月始まりの季節商品のため、販売時期を過ぎると叩き売りされ、それでも売れなければ廃棄されてしまう」
こうした課題を背景に誕生したネットde手帳工房は、「自分にあった手帳」という消費者のニーズを満たしつつ、受注生産により売れ残りそのものをなくす新サービスだ。
イラストも入れられる自由度の高さが売り
「ネットde手帳工房」のサービスでは、ユーザーは自らのライフスタイルに合わせたフォーマットを選択し、必要なページだけで構成された手帳を一冊から作ることができる。
マンスリー・ウイークリー・バーチカルなど、用途やライフスタイルを考えて形式を変更・組み合わせられるので、既存のアナログ手帳によくある不便さや不満を感じることがないという。
また従来の手帳といえば1月・4月から始まる、あるいは手書きで月日を書き込むというスタイルが一般的だが、ネットde手帳工房では好きな月から始める、マンスリーページを15カ月分入れるといったカレンダーのカスタマイズにも対応する。
更に印字のフォントや色を変更したり、手書きのカレンダーやイラストをPDF化し手帳に取り込んだりすることも可能。手帳にこだわりがある人ほど、どんな一冊にするか迷ってしまう、ある意味「自由すぎる」手帳サービスとなっている。